2011.07.09 園部 諒 インターンレポート
           町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

第1回インターンレポート> 
     第28期研修生 東京都市大学(旧 武蔵工業大学)3年 薗部 諒


吉田議員のもとでの第1回のインターンを行いました。
もう1人のインターン生の小宮さんが非常に上手く(構成、言葉づかい等)レポートにまとめているな、と思ったので私は感じた事・印象に残った事を率直に書こうと思います。
印象に残った事は、町田市立自由民権資料館でお話を伺った事です。
私は理系の大学に通っているので、高校時代から歴史を学ぶ機会がほとんどありませんでした。
これは歴史・史実について研究をし、理解を深める事を本職としている方にとっては大変失礼な表現になってしまうかもしれませんが、「なぜ歴史を学ぶのか」その意味すらに今まで疑問を抱いてきました。
しかしその考えが、資料館の方の説明を伺い、180度変わりました。
伺ったお話の概要、それについて考えた事を書きたいと思います。

黒船来航-それは鎖国状態にあった日本に、外国船が来航し巨大な戦力・その圧倒的な迫力に日本は開港せざるをえなかった。
僕の印象としてはこの事象が教科書に載っていって、「こんなことがありました、覚えてください。」というのが自分の記憶をたどると出てくる歴史の授業に対するイメージでした。

しかし黒船来航が、資料館で展示してあるような自由民権運動が起こる発端となったという事は今日初めて知りました。
どういう事かというと、黒船来航によって圧倒的な戦力を見せつけられた日本は、自国の戦力を高めるため、それまで刀狩りによって武器を持つ事を禁じていた農民に対して武器を持つ事を許したのです。(そこにも農民の中での格差、それによって生じる百姓一揆など様々なお話を伺ったのですが趣旨から外れてしまいそうなので省略させていただきます)
武器を所持することを許可された農民は侍と立場が近くなった(今で言えば参政権を得た、というのが似た表現だと思います)と思い、政策への関心、参加意欲が高まりました。
そんな中、板垣退助を中心とした侍達によって倒幕が行われ、明治維新が起こりました。

そして時代は江戸から明治へと、幕府が政府へと変わりました。
いざ政治に参加できると思った農民たちは、政治に参加する事が出来ないという現状を突きつけられます。
なぜなのでしょうか?
背景として江戸幕府は武士から成り立ち、明治政府も幕府を倒した勢力、すなわち武士から成り立っていたという事実が挙げられます。
そこで初めて農民としての自由民権運動が起こるわけです。
自由民権運動と一言で言っても、武士と農民の立場でここまで感覚、時代が違うものなのかと驚嘆しました。

黒船来航について考えさせられた事があります。
私は現在、大学で「グローバル社会と経営」という講義を履修しています。
この講義は私の大学の卒業生で企業の経営者になった方から、お話をお聞きするというものです。
その中でタイトルにもあるように-グローバル化がいかにこの先企業が生き残っていくためには重要か-というお話が頻繁に登場します。
企業のグローバル化という観点で、よくある手段として出てくるのが企業の買収合併、要するにM&Aです。
日本の大企業のM&Aの動機として多いのは、国際的な競争力をつけるためであると言われています。
要するに何が言いたいかというと、アジアなどの新興国企業が台頭してきているグローバル社会において、企業がM&Aを迫られているという事実が、黒船来航によって幕府が農民に武器を持たせるという事と非常に似ているのではないか、ということです。
まだ私はグローバル社会についても、自由民権運動についても、理解できているとは到底思えません。
それについては私自身興味があり、これから社会に出ていく上で考え・学ばなければならない事です。
しかし私が、大学の講義で感じた事・今回のインターンシップで得た体験、この2つに通ずるものを感じる事が出来たのはとても大きな意味があるのではないか、そう思いました。

最初に戻ってしまうのですが、「歴史を学ぶ」その意味すらに今まで疑問を抱いてきた私の考えが、資料館の方の説明を伺い、なぜ180度変わったのかをお話したいと思います。
今日の体験を通して1つ言葉を考えてみました、「様々な事象は全てに通ずるものがあり、全く違うように見える事でも、置き換えてみたら同じような共通点が見つかる。その事が時として、自らが直面すべき問題の解決の糸口に結び付くこともある。」
この言葉は、資料館の方が楽しそうにお話をされているので、それがなぜなのかを考えていたら行き着いた私なりの答えです。
これからは興味のないような事でも、その事象の背景を考えたり、自分が置かれている状況に当てはめたり、何か少しでも自分のモノにすることを心掛けていこうと思います。

この他にも様々な場所を吉田議員に案内していただいたのですが、一番印象に残ったのが自由民権資料館でお話を伺った事だったので、その事についてのレポートとさせて頂きました。
その他に訪れたところは、また伺う機会がありそうなのでこれからのレポートに生かしたいと思います。
大学生の夏休みを使い、インターンシップを体験させていただく事によって何か1つでも身につけ、人生の糧になればと思っています。
当然それが、インターンシップを実施してくださっている吉田議員の恩に対する、最大の報いであると私は思っています。
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記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
 2011.07.10 コメント

 インターン生の園部 諒さんの第1回目の記事です。小宮さんのレポートで紹介しましたように、7月9日から、新人インターン生として参加することになりました。園部さんは、試験日程の関係で本格的な参加は8月からになります。今回は、違った大学の、文系の研修生と理系の研修生が同時に二人参加し、それぞれの自分の視点でレポートを提出します。ざっと読み進めましたが、二人がまったく違った書き方をしたことが、私にとってはとても印象的で、かつ、喜ばしいことでした。

 なぜなら、こうした自立した見地を養う場を提供することが人生をいささか長く経験するものの役割であろうと考えているからです。

  この自由民権資料館は、その資料とそこに登場する人物は町田市が誇りとしているものです。自分達が育ち、勉強している地域が過去にどのような環境にあったか、先人はどこに問題意識を持って学び続けていたか、そうした歴史資料を汲み取ってもらいたいと思っています。

 では、また次の機会に。

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