2012.3.28 大谷優樹 第18回インターンレポート
            町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

第18回:インターンシップ20日目> 
              第29期研修生 大谷 優樹 明治大学4年生

 3月も残すところ後幾数日。今月初めから開催された第1回定例会議も佳境に入っている。いよいよこの会議で提出された議案の採決が採られるところだ。議会の開催から傍聴してきた身にとっては感慨深い会議である。この会議で提出された議案はおよそ60。それに加え請願・予算案などもまとめて採決を図る。まず常任委員会会議での議案の審議結果の報告から始まった。どうやら議案は分野毎に各常任委員会で厳密に審議されるようだ。学校教育・設備に関する議案は文教社会常任委員会が担当する、といった具合だ。詳細に委員会会議の報告をした後は、各議員の質疑・討論を行った。質疑は一つもなかったが、討論は特定の議員数名がしつこいくらい、もとい熱心に行っていた。その方たちは議会開催当初から発言を多くしてきている。議会に対してすさまじい熱意をお持ちのようである。 

 そしていよいよ採決だ。全会一致で可決されるもの、賛成多数で可決されるもの、ほぼ半々でなんとか可決にこぎつけられたもの、あるいは否決されてもの、様々である。ちなみに吉田さんの意見は今回全て多数側だったらしい。むろん偶然のことではあるが一度もマイノリティにならなかったのはとても珍しいことだと本人が仰っていた。個人的には原発再開中止を求める意見書の提出を図る議案で反対を表明していたことだろうか。放射能測定・学校給食での放射能について熱心に行動を起こしていられたので、原発に関しては問答無用の反対姿勢なのかと思っていたが違うようだ。意見が大きく分かれる非常に難しい問題ではあるが、できればお考えをお教え願いたいものである。

 なにはともあれ、これで第1回定例会議は閉会。議員の仕事と身近に接しとても大きな勉強になった。得難い経験を積ませて頂いたことに吉田議員はじめ、町田市議員、職員に深い感謝を表します。
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                             記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
2012.3.30 コメント

● 大谷優樹さんのインターンもまもなく終了します。期間的にはそれほど長くなかったのですが、よく回数を重ねました。その分、状況をよく見てくれたものと思っています。ただし、大谷さんは法曹界で活躍したいという思いを持っていることですので、使用する「用語」に関してもう少し丁寧に記載してもらいたいと思います。恐らく、大谷君は記憶力が強い方であり、その記憶を元にこの記述はメモもなく記憶を元に書いているのでしょう。そうした点が、第1定例議会を第1定例会議とする点にでています。

● 会議の発言に関して、委員長報告には質疑がないのが一般的ですが、皆無ではありません。採決がひっくり返るような内容の質疑がでることもあります。要するに、委員会の審議に不十分な点があった、あるいは状況把握に誤解があった場合などにそうした例が見られます。今回で言いますと、一つの議員提出議案に対して複数の質疑がありました。提案議員側が十分な調査をしていなかったと思われる答弁でした。

 また、討論を行うのは、一般的には少数意見を持った側です。多数意見者は、そもそもその議案や請願自体に賛成しており、あえて賛成討論を行うのは、自己PRに過ぎない可能性もあります。

● さて、こうした経緯の中、大谷優樹さんは放射能問題、原発問題で吉田つとむの賛否に疑問を持ちました。そのことに回答しましょう。大谷君が判断したように、吉田つとむは、まず放射能問題ではその情報公開や測定の実施に関して積極的な立場を取っています。すなわち、これまで町田市行政の怠慢や回避を厳しく批判してきました。一方、原子力発電所の廃止には慎重な態度を取ってきました。それは日常の市民生活や円滑な産業交通の発展に関してそれを阻害する可能性が高いからです。私は今回の教訓として、今回の福島第1原発の事故に関して、電力供給を満たしておればあれほどの事故にはなっていなかったと見なしています。放射能問題では、その汚染情報を公開しなかったことが一番の問題だったことは明らかです。

 この問題では、今現に発生している福島第1原発の放射能汚染の実態把握と、それぞれの場所での除染が優先課題だと思っています。

 以上の理由で、放射能問題には積極的であり、原発の廃止には消極的である理由を理解してもらえると思います。

 さて、大谷優樹さんの記述方法に問題を指摘しておきます。
 この問題に関して、「意見が大きく分かれる非常に難しい問題ではあるが、できればお考えをお教え願いたいものである。」と記しています。そもそも、インターン生が議員の行動や思考に疑問を持つのは当然のことです。「それはなぜだろう」と考えるが当たり前です。そうした見地にもとづき、私も答えを書かせていただきました。ここでは、一見丁寧語風になっていますが、「できればお考えをお教え願いたいものである」とするのは、決して敬語表現としては適切ではないでしょう。議員は一般的は先生ではありませんが、インターン生から見れば、「先生」である方が自然ではないかと見るためです。もし、この考えに対して、疑問であるとすればいつでもそれを提起してください。

 ともあれ、大谷優樹さんが、町田市議会議員と職員に深い感謝を表してくれたことは、私にとって何よりでした。さて、最後のレポートに期待しています。

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