2015.08.10 稲葉 千岬 第4回インターンレポート
            町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

 
            第36期研修生 稲葉 千岬 昭和女子大学2年生

≪本日の研修内容と感想≫

 今日のインターンシップからは同じ大学の石井さんも加わり、2人でのインターンシップとなります。

 月曜日は公共文化施設は休館が多いため、少しゆったりとした1日となりました。午前に吉田議員と町田市職員の方に本会議場と委員会室を案内していただきました。本会議場も委員会室も1度も立ち入ったことがなかったので、非常に興味深く見学できました。

 私の向かって左が稲葉さん、右が石井さんです。谷沢和夫議員と大西宣也議員の席を借りて撮影しました。


 これが、町田市議会の本会議裁決結果表示パネルです。これ以前に、議員氏名の配置一覧図があり、それに賛否が緑と赤で表示され、それを集約したものが上記パネルです。





 本会議場の演壇をTVカメラの映像を通じて、見たものです。ワイドモニターですので、人が幅広に写っています。


 演壇に立った稲葉さんです。



 下段の親子傍聴室です。内部の音や声は外に漏れず、議場の音や音声はマイクを通じて聴くことができます。後方の窓の向こうが本会議場です。ベットも1台設置しています。

 本会議場は私が思っているよりずっとハイテクノロジーな場所でした。例えば議員が自分の名前が書かれている指名表を起こすと、左右上にある電子版に出席が確認されます。また、賛成・反対の評決を採るときには手元にあるボタンを押すことにより、機械によって集計されます。これは、昔は議員自身が反対・賛成で起立する方法をとっていたそうですが、数え間違いや自分の意見ではないほうに起立してしまうことがあったため、ボタンによる採決へ切り替えたということです。ちなみに衆議院はまだ起立方式を採っているそうです。このボタン方式は一見、間違いが減りとても良い方法に見えますが、ある議員が来ていない議員のボタンを押してしまった、ということがあったそうです。便利なプラスの部分だけ見るのではなく、あらゆる側面から物事を分析するのが大事であると思いました。傍聴席は89席あり、車いすの介護者の方も座れるような席もありました。親子傍聴室は、防音になっておりベビーベットが置いてあり、子供がいても、気兼ねなく利用しやすいという印象を受けました。


 本会場の後方にある機械室です。ここでネット中継の機械操作を行います。

 今回案内してもらった中で一番興味を持ったのは、本会議場の席順はどのように並べられているのか、ということです。席は番号順です。問題はこの番号がどのように決められているのか、ということです。番号は話し合いで決められているそうなのですが、大きい番号を持っている人が発言権を持つ、という暗黙の共通認識があり、毎回取り合いになるそうです。ちなみに吉田議員は36番中、27番で1番後ろの席です。私は吉田議員は発言権が強いのではないかと感じました。(それに関して議員自身は何もおっしゃっていませんでした。)


 傍聴席の入り口と、一般傍聴席です。


 車いす使用者が傍聴する際の介助者のイスです。折りたたみです。


 一番大きな第一委員会室です。モニターに、私たち3人が写っています。

 今回の午前インターンシップは本会議や委員会の様々なエピソードを聞きながら、少しリラックスして楽しく過ごさせていただきました。午後は初めてお会いする方が多かったので緊張しましたが、年齢や立場が違う方に会うのに少し慣れたように感じます。このあとのインターンシップも気を抜かず挑みたいと思います。

                                 昭和女子大学2年生 稲葉 千岬 (第36期研修生)
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2015.08.10 コメント  記:町田市議会議員 吉田つとむ
 
 稲葉千岬さんのインターンシップでは、4回目の記事です。稲葉さんは市議会の会派室には毎回来ていますが、本会議場や会議室に入るのは始めてでした。

 町田市議会議事堂の受付前で撮影。この名称には非常にこだわりを持って、表示を求めた経緯があります。



 庁舎屋上に上がりました。時間で一般公開され、眺望が良いことでそこそこの人気があります。

 事前に私が説明したことに誇張があったこともあり、席順などはご本人の議員が見られると、果たしてどんな見解でしょうか。ただし、席順が少ない番号と言って、発言権が弱いとは言えないと答えておきます。このことに関心があれば、いずれ、国会も訪問しますので、改めてその際に聞いてみて下さい。

 町田市議会の採決は電子投票で行い、それの集約を電光掲示板で表示しています。今回、稲葉さんを含めてそのプロセスに参加して、実際に体験してもらいました。賛否が分かれたのが良かったですね。小学生の市議会体験や、一般の視察でもこの体験をやってもらっているそうです。国会では、参議院がいち早くこれを導入したのですが、衆議院は未だにこれを採用していません。目視の目の子算で瞬時にその賛否の大小を判断することは非常に難しいことです。議長のカウントに間違いもありうることですので、本来は電子投票集計の方が瞬時に正確な賛否票数を現れるので有効でしょう。町田市議会では、長い協議時間をかけ、庁舎移転時に導入設置することを決めた次第です。

 なお、重要なことで、一人の議員が隣の欠席した議員のボタンを押した例は一度だけあります。それはいち早くこの投票方式を導入した参議院で起きたものです。その際、人のボタンンまで押した人はその行為でもって議員辞職をしました。誰しも、当然のことと思いました。公職の議員は病気でも代理の出席は出来ず、本人がそこに来て、議題ごとに賛否を表すものです。事前に表明していてもそれは決して有効とはなりません。「会議」で決すると言うことはそうした厳粛な行為と理解されています。

 さて、傍聴席のことですが、これは市庁舎と市議会議事堂が移転する際に、バリアフリー化を図ると言うことで議員の考えが一致していました。様々の意見が内外から寄せられ、今の形が決まりました。身体に障害が有ることも傍聴しやすく、介助者のことも考えて工事が行われました。*障害者の人が傍聴するケースは当然あります。また、その「障害」をテーマにした質問もあるので、それを傍聴する人もあると言うことです。

 親子の傍聴室は、これまた、子どもさんを連れて傍聴するケースは何度もあります。保育所の増設問題、子どもの施設設置などはもちろん、多方面で親子連れの姿を見かけます。その際、長時間、一般の傍聴席に子どもさんを同席させることは大変で、泣き出すケースもたびたび起きます。そうした場合は、通常、退席してもらうことになりますが、その懸念を無くすために、親子傍聴席を設けたものです。

 今期のインターンシップで実際の会議を稲葉さんにも見てもらいます。 

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