4期連続TOP当選 吉田つとむとは?

過去各種選挙に15回立候補し、8勝7敗する。直近の令和4年の市議選に出て勝利し、4期連続トップ当選。個別対応形式のインターンシップが好評で若者育成を図る。自民党を排除された後、現在まで完全無所属、支持政党なし。6期目に議長も務めて改選し、7期目に町田市議選史上最高票を獲得。さらに、8期目は7期目を上回る史上最高票9206票を達成。議会内では「無所属」に参画。ユーチューブ「発見動画チャンネル」を運営。零細企業営業マンを務め、政治経験が長い。ネット関係の著作、講演もある。

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工芸館作品は茶道会道具に劣る2021.03.18記

市政の動向と議会発言・態度・視察
茶道具

 

 40億円を要する工芸美術館の建設の是非が何度も問われてきています。私もそれを問題にしてきていますが、私は職業として工芸品販売を10年以上生業にしてきたので、その工芸美術館に収める品々がどのようなものであるかにとりわけ関心を持ってきました。

私は販売=営業に携わっていたので、ものがいかに売れるかが中心的な課題でしたが, 公的な施設では、人に見せるのが目的であり、「人の鑑賞に堪えるものか」と言うことが大事にあり、来場者がプロであれ、一般の人であれ、会場に訪れた人に満足を与えるものでないといけないものです。水準以下の工芸品であれば、販売では只でも売れないものであり、施設の場合は無料であっても人が寄り付くことはありません。玄人でなくても、良いものは誰でも、あるいは大半の人がその良さが感じとれるものを内包しているのが特徴です。町田市が収蔵している工芸美術品というものには、それが物足りない、あるいはかけているというものです。

町田市の議会答弁では、全国のいくつかの工芸館、美術館から展示会の出品要請が出ており、人気がある証左としています。もちろん、全国には工芸品を展示する施設は多数あり、それぞれの自治体に由来する品々を持っているわけですが、町田市が持つ工芸美術品は、町田市に由来するものを集めているわけではないものが特徴です。

所有品の特徴では、ガラス製品を上げています。ヨーロッパではボヘミアングラス、中東の古代ガラス、中国の清朝のガラス(とりわけ、鼻煙壺)、日本では岩田ガラス、青野武市、江戸切子などをあげています。数では、1000点を超すというものです。

次いで、陶磁器では、中国、ベトナム、タイ、クメール(カンボジア)、ミャンマー、日本などの品を集め、2900点近い点数を数えていると言います。その他のものを含め、全部で4097点がそろっていると資料を含め、答えています。

ただし、町田市が工芸美術館を造って展示しようというものにはどのようなものであるの観点で見つめると、収蔵作品が観覧者に感動を呼ぶような銘品が含まれているか、本来は唯一性を持つもがあるかと言えば、そのような雰囲気を持ったとは思えないものです。そのことは、一昨年に開催された、サントリー美術館の工芸品の展覧会を見れば、理解できることです。町田市の所属品が59点も出ているということでしたが、その内の50点以上は鼻煙骨(びえんこ)というもので、その全部がわずか畳1枚にも満たないスペースに置かれ、ある意味、一山いくらの感を持たざるを得ないものでした。

私は、何度も美術館を訪れたものですが、作品が小さければ、そのスペースも小さいかと言えば、決してそうではなく、歴史的な銘品は、大きなスペースを持って展示されるものです。会議で上げたのは、博多で発見された漢の金印です。(実際には、現地で見学した機会はない)ごく小さなもので、日本では唯一の発見された逸品で、その展示品がメインで博物館が構成されています。中国の清朝時代の貴族が愛用した喫煙具で、鼻煙骨(びえんこ)というタイプのものですが、しょせん、一山いくら、あるいは禁煙が馴染んだ時代には、ガラクタとも解されるプチブル趣味の品々であると言えましょう。

比較するのであれば、地元成瀬のなずな遺跡から発見された古代の耳飾り(ピアス)を展示するのであれば、地元歴史、文化を今に伝える工芸品として価値があるでしょう。しかし、(仮称)国際工芸美術館の設置意図の中には、そうした歴史を大事にする発想は皆無となっています。地域の先祖は、耳飾り(ピアス)とそれを身に着けることを美意識でとらえていたことがわかります。現代に通じる美的センスの先進性をこの町田地域は持っていたと言えますが、そうした美意識を解せないのは、国際工芸美術館の建設を進める市長と町田市行政の特徴と思いました。

工芸美術品は地元で製造したものでなくても、伝統文化と呼べる場合があります。私は山形県酒田市の例をあげました。北前船が行き来する地であり、豪商と蔵で有名です。財を成した豪商が、商売の傍らに各地の工芸美術品を買い集め、それを展示したものがありますが、時の勢いを感じさせるものが多数含まれていました。優れたものが集まる合理的な理由があるわけです。

資料で調べると、全国に多数の美術館があり、美術品、工芸品を収めていました。その中には、町田市のようにガラスに特化したり、それを売りにしたものが数多くありますが、その特徴として「ステンドグラス」を特徴にしているところが目立ちます。その理由は、その作品が目立って大きいもの、あるいは色とりどりの鮮やかさを表す工芸品となっているのでしょう。ガラス器と言っても、「ステンドグラス」のような見せる工夫がないと、町田市工芸美術館は味気ない存在となるでしょう。

地域の伝承では、北海道平取町の出身の萱野茂氏というアイヌの方がおられますが、その方が生涯で集めた「二風谷アイヌ資料館」の展示品、アイヌ工芸品を見せてもらうと感動します。個々の民具を含む作品では、洗練された感じのものは「平取町立アイヌ文化博物館」に収められていますが、「二風谷アイヌ資料館」の収蔵作品が決して文化価値が少ないと思えませんでした。また、平取町アイヌ工芸伝承館ウレッパには、伝統的な織物工芸の舞台となっていました。

最後に、町田市が所有する作品と、町田茶道会の方々がお茶席で使われる自慢の道具の方が優れていると感想を述べましたが、答弁した部長は、逆の考えを述べました。このまま、施設が進められるのであれば、ぜひ、工芸品対決となってもらいたいと思っています。

 質問に際して、次の施設を訪れました。

●       東京国立博物館 2020.9.26 特別展「工藝2020-自然と美のかたち-」

 美術館に入れず、国立博物館に、一級の作家の工芸展 閑散

●       相模原市博物館 2021.1.7見学、及び、昨年の夏

 相模原の歴史と人の生活が理解できる

●       国立近代美術館 2021.2.12 

    絵画(著名な画家作品)と彫像(高村光雲)

    *国立工芸館(東京国立近代美術館工芸館)・・・金沢市に移転

 以上。

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 吉田つとむHP         町田市議会議員 吉田つとむのブログ

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