自民党内の抗争に関して、山口県内の山口4区で権勢を誇っていた河村建夫衆議院議員（元官房長官）が突然引退しました。林芳正参議院議員（元文部科学大臣）が衆院議員にこの地で鞍替えを図り、それを容認した経緯は周知の通りです。し烈な戦争が起こり、どちらを公認するべきか、自民党として収拾がつかない予測もありました。＊掲載写真は、立憲民主党の所属でこの記事を意味するものではありません。
天下一変、河村建夫衆議院議員（元官房長官）が引退表明をし、その子息が、中国ブロックの比例区で立候補することで平和裏に話がついた人がいました。権力者のたらいまわしと思われる面もありますが、自民党らしい、懐が深いやり方と納得するのも他方にあるものです。私は、自民党を追われたものですが、「さすが、自民党」と思っていましたが、これは短慮でした。実際には、林芳正参議院議員（元文部科学大臣）が新しい山口4区の権力者として舞い降りると、河村代議士のご子息は、哀れにもはるか遠方に追われました。
この間の経緯は、安倍元総理の威光が働き、この追放劇が県連の意向として発揮されたものです。隣県の広島県では、河合夫妻に陣営に渡った1億5千万円の使途に関して、ブロック紙の中国新聞社が候補者にアンケートを取り、広島1区の岸田文雄候補＝総理大臣「買収には使われなかったので問題なし」と答え、大半の人を唖然とさせる結果につながるものになっています。友党の公明党にしても、もう少し、自民党のトップとして責任感を意識させる発言をしてもらいたいと念じているでしょう。
翻って、過去の現実では、党資金が1億5千万円も河合陣営に渡されて潤沢な資金を使っても大々的な買収事件の経緯もあって、岸田派の有力参議院議員が落選し、安倍元総理（当時、総理大臣）や菅前総理（選挙時は官房長官）が支持した河合案里候補を当選したものです。その後、野党を利する失態につながり、自民党内に党資金に使途・分配に疑念を持たせる結果に至っているわけです。安倍元総理の反省がないことと、自民党がそれを求めないことが、党自身にダメージを与えているものと思います。
そして、安倍元総理のお気に入り、杉田水脈衆議院議員（＝女性の在り方等でレイシスト（差別主義者）として名をあげてしまった）を単独比例で上位に掲載させる結果になっています。ごく内輪の世界のことであれば、どのような人事も権力者の意向通りでしょうが、対象は国会議員、しかも比例区選出の政治家ですので、党の体質が問われるものです。安倍元総理は、杉田水脈衆議院議員を真に欠かせない政治家と考えるのであれば、衆議院議員小選挙区の候補者として登場させ、とりわけ野党の有力候補衆議院議員の選挙区で、小選挙区の勝負にかけさせるのが、政治家として、党人としてあるべき姿でしょう。
タイトルに示した通り、選挙の「仁義なき戦いにも、仁か義の一方はあるべき」とするのが、自民党内の抗争のあり様であるべきと考えるものです。
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