ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)のアゾフスターリ(Azovstal)製鉄所内に全ての民間人は、国連事務局長がロシア・ウクライナ双方の大統領を仲介説得により、退避できたというニュースがロシアとウクライナ双方が8日までに発表しました。ある意味、アメリカと米日のメディアの期待を裏切っての成果と言えます。ロシアによる3日間の停戦発表はその間の合意の証を関係者に示したものでしょう。
また、アゾフ大隊が、民間人救出を最終的に優先したのは軍人として賢明な判断でしょう。
ただし、現地には、ウクライナ側アゾフ大隊が立てこもり、投降の意思はなく、必要な限り戦いを続けると表明した。とされています。一方で、ウクライナの大統領は、負傷者等の救出が第2段階の課題とし、さらに「マリウポリを防衛するすべての英雄たち」の救出を目指すとしていると、CNNニュースで述べています。アゾフ連隊の救出とはどのような意味を持たせているのかが極めて不透明です。*旧日本軍のキスカ島に値することを示すのか、それともマリウポリ市の奪還に向けて、大部隊を送り込むのでしょうか。決意からは、何も見えてこないものです。
戦いの山と見られた5月9日を迎えて、ゼレンスキー大統領が求める負傷者等の救出は、相手側が単純に容認するとは考え難いものです。その理由は、仲介を依頼すべき国連事務局長に出張ってもらうには、前回、ゼレンスキー大統領が国連事務局長を馬鹿にした発言をしており、困難ではないでしょうか。ロシアと直接交渉する道は自らが閉ざした経緯があり、国連事務局長に謝罪をした上で、緊急の救出依頼をしてみる以外に無いものと思います。
なお、第2次世界大戦における日本軍の場合はどうか。 その大戦の沖縄戦において、20年6月中旬、第32軍司令部の牛島司令官は沖縄本島南端の摩文仁に追い込まれて自決していますが、残った残兵や民間人にまで最後まで戦うことを求めたことは軍人としてあるべき姿ではないと思ってきました。その牛島司令官の考えを参謀本部が追認したことはそれ以上に軍人に非ざる判断、行為だと思っています。住民の命を軽視した考え方だと判断するものです。
先日(5月3日)、国立公文書館を訪ね、「公文書でたどる沖縄の日本復帰展」の資料を見て、改めて、牛島司令官と当時に参謀本部の判断が、民間人まで死に追いやる無慈悲な行動であったと考えるものです。本来、牛島司令官が自決の覚悟が持っていたならば、残兵の救出と民間人の安全を相手に訴えるのが軍人のトップが取るべき態度ではないでしょうか。
#ウクライナ,#マリウポリ市,#アゾフスターリ製鉄所,#国連事務局長,#ゼレンスキー大統領,#牛島司令官,#自決,#民間人救出,#吉田つとむ,#軍人に非ざる判断、行為,
吉田つとむHP 町田市議会議員 吉田つとむのブログ
コメント