セベロドネツク市街地の籠城作戦は間違い、またウ軍の膨大な将兵がロシア・親ロ勢力に全員捕捉される重大な失敗を生むだろう2022.6.14を書きました。
この間のウクライナの戦況問題は、報道のほぼ全部が、米欧の軍部や政府、あるいはウクライナの大統領、軍、そしてウクライナの地方自治体幹部から発信されるものでした。ロシア側の報道はわずかで、プーチン大統領の直接発言か、ロシア経済・社会の窮状を類推させるものでした。
ウクライナの東部の戦況は、親ロシア軍か、ロシア軍が発する情報を半分は取り込んで伝えないと、その動向が不透明になるということを極端な形で示しつつあります。ウクライナ軍が頑張っているという報道ばかりだと、マリウポリ(製鉄所)の収束の二の舞です。
それは、この間、ウクライナが支配してきたセベロドネツク市に関して、ロシアと親ロシア派が周囲を取り囲み、3本あった橋も最後の橋が破壊され、セベロドネツク市が完全に孤立した状態だということで明らかではないでしょうか。
直近の13日、親ロシア派の武装勢力の幹部が、東部ドネツク州でメディアの取材に応じ、東部ルハンシク州のセベロドネツクについて、「きのう隣接するリシチャンシクとつながっていた最後の橋が爆破され、通れなくなっている」と述べました。さらに、二つの選択肢を提示している、降伏するか、死ぬかと厳しい貮本で記載されています。(NHK記事を抜粋)
この間、ウクライナ側はこのセベロドネツク市を死守するとたびたび言ってきましたが、それが現実解決策ではない状況になってきました。また、地元の化学工場の地下に民間人が退避しているのでそこへの攻撃はあり得ないことだという趣旨を、ウクライナのゼレンスキー大統領が言ってきました。しかし、ウクライナ側にとって、窮状的な状況下、果たしてそうしたあり方、つまり、民間人を楯にするような手法がロシア軍勢力に通用するか、ロ・親ロ側は、ウクライナ軍を相手に、再三、投降を求めていたとことから、ことここに至っては、通用しないということがますます明らかになっています。
私は、数日間に、以下を書いています。 ウクライナ東部セベロドネツクの攻防戦とロシアの大量捕虜(人質確保)の可能性について2022.6.11
人は、戦禍の孤立状況の中で、兵糧攻めにあった場合、死を選ぶものではなく、投降を選ぶものだと思います。すでに、ウクライナ中央からの支援が欠いた状況に陥れば、投降するほかないものです。本来は、まだ撤退可能な時に、民間人と将兵が、時間差をおいて隣に市のリシチャンシクに逃れ、周辺一帯からの退却を展望するべきでした。まだ、ウクライナには大半の国土があり、そこに国民が結集できる基盤があったはずです。なにも、全面降伏をせずとも、将兵を軍政が及ぶ範囲に集約し、ロシアと親ロシアに対峙する強固な軍団をウクライナは再編成整備できたはずです。
ゼレンスキー大統領は、そうした部隊の再編成戦術を取らず、むしろ、セベロドネツク市の防衛部隊の全滅、玉砕を待ち望み、ロシアの武力批判の国際世論、米欧の支持・支援強化を求める算段が働いているのではないかと推量するところです。ゼレンスキー大統領は、悲劇のヒーローになろうとしている、いや、本人は自分がヒーローそのものではないかと思っているのでしょう。しかし、多数の軍隊を相手に丸ごと捕捉され、捕虜の体を示しているのでは、ゼレンスキー大統領は、ヒーローにはもちろんなれず、悲劇のヒーローにもなれないでしょう。マウリポリの陥落に際して、次の文を書きました。 ロシア軍による、マリウポリの製鉄所「完全制圧」とアゾフ大隊幹部連行の報道2022.5.21
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吉田つとむHP 町田市議会議員 吉田つとむのブログ
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