本日は、朝から日本橋公会堂に出向き、「楽歌踊謡」を楽しむ2023.04.30

　本日は、楽歌踊謡実行委員会が主催した朝から日本橋公会堂に出向き、「楽歌踊謡」を楽しむ機会を得ました2023.04.30実行委員のお一人からご案内いただいての鑑賞でした。

　内容は、まず時間が午前11時から延々夜まで連続してプログラムが入っているものです。会場は日本橋公会堂のホールで、「日本橋劇場」と言う名称になっていました。とても重厚な石造りの古い建物で中央区が所有する施設です。東京都中央区と言うのは日本ではトップの金持ちの自治体です。これから建替え建設が行われるそうですが、ホールは花道（可動式）を持つスタイルで、次もこの伝統的な構造を残していただきたいと願うものです。なお、その花道には「すっぽん」という迫り出しも備わっているとの仕様図ですが、この日はお芝居ではないので使われませんでした。実際には、その花道が、幕間の出演者の入退場に何度も使われました。その理由は、下記に詳述することになります。

　この公演は伝統芸能公演であり、芸術文化振興基金助成事業の対象とされていました。ホールは通常の公共施設に比べると割高で、商業演劇でも十分使用に耐える構造に見えました。

　「楽歌踊謡」の冒頭の演目は、桜爛漫～楽歌踊謡で、2組が出てきました。はじめて、昨年の和楽器のワークショップに参加した小中学生と幼児がメインに第１筝、第2筝、第1絃を担当し、第２絃と十七絃、打物を大人の人が担当し、総勢50名近い演奏者が並んだ舞台となり、とても豪華賢覧な時間でした。それが2組登場しました。最年少では、4歳児が登場しました。

　幕の間に、会場入り口に展示してあった和州遠山流盆石に関して、盆石解説が行われました。石庭に並んだ石は奇数で配置されているという話がありましので、今度どこかのお寺で石庭を観たら、数を勘定したいと思います。

　それから筝曲が何曲も演奏されていきました。尺八が入るもの、あるいは三味線（三絃と書いてありました）が加わるものが在りました。
　ここで、オンラインの演奏が入りました。サンダーバーバラ教室の4人の筝と三絃でこきりこ節を演奏されました。アメリカからリアルタイムでの参加でした。

　ついで、幕となり、緞帳の前と花道をつかっての殺陣　縁綴り修の陣　戦綴り　壱が披露されました。9名の剣裁きを見せていただきました。
　その間に幕の中では、六段の調べの準備が進み、次いで、小中学生の演奏が続きました。まつぼっくりを演奏したのは、4歳児でした。退場する際、花道を通るものでしたが、その際にも皆、大勢の拍手が続きました。

　ついで、舞台では寿襲八千代獅子が三絃と小鼓、太鼓の演奏で華やかになりました。
　現代ものの「勇気100パーセント」の打物では、軽音楽に使うドラムに似せた構成でした。
　次いでまた幼児や小学生が幕前で演奏しましたが、宮城道雄作の水滴は歌謡もあって演奏され、曲ととてもあっていました。その宮城道雄作では、春の海の演奏が在ったり、変わったところでは、「ロンドンの夜の雨」は現地で作られたということもあってか、洋風な音色に感じさせました。
　「軒の雫」は三絃に筝と尺八が加わったものですが、三絃の良さをしみじみと感じるものでした。
　幕間に、舞がありました。大黒天が登場し、大拍子、笛、大太鼓を伴い、大黒舞が花道で舞うとこれまでと別世界に来たような感じでした。
　「比良」が三絃、筝、尺八で演奏されました。見わたせば　比良のたかねに　雪きえて　若菜摘むべく
野はなりにけり（平兼盛）と言う季節をうたい込んだ時代のものでした。
　その後も多彩なプログラムが予定されていましたが、すでに会場について、開始から4時間、次の予定もあること、あるいは来場者を楽しませるためのいろんな仕掛けがしてありましたが、劇場の椅子に座り続けるのは大変でした。
　ちなみに、その後は、獅子舞、日舞/端歌、日舞/長唄、能楽　舞囃子、地唄舞、日舞/義太夫、また舞台での殺陣　縁綴り修の陣　戦綴り　貮が披露の予定でした。後編では教師披露のプログラムもありましたが、居合わせないのは残念でした。
　4月30日、最後の日曜日は優雅に過ごしました。