前回は、次の言葉を結びとしました。
議員として、一般の議員として議会質問、質疑、討論をこなし、あるいは他の議員と議会内で連携する会派代表者(幹事長)を務めて、立派に責務を果たすことも欠かせません。と同時に、気を見て、あるいは実力を持って、議員の選挙で選ばれる議長や副議長に就き、議員の代表として立ち回ることも必要でしょう。それ以上に、役職を終えた後に、あるいはリーダーを次の世代に譲った後、なおかつ、住民から必要とされるかが重要だと考えています。
前回の記事は、統一地方選の実態的総括⑦:「ベテラン(特に議長経験者)は不要」を跳ね返した須田毅81歳:相模原市議現職候補2023.05.01 でした。
今回の統一長選挙の前半戦、政令指定都市の相模原市南区では、定数18 名のところ、6期目・元議長の須田毅候補は、最後の18位で当選しました。当選年齢は81歳でした。須田議員は、年齢の割にまだ期数がまだまだと思い、思考も体も気力も十分働けるという信念から今回の選挙に臨みました。詳細は、上記の記事の通りです。
相模原市議会議員選挙 全選挙区の当選者は 党派別も【詳しく】2023年04月09日NHK首都圏ナビ
お二人とも友人ですので、ご本人のHPから拝借しました。
相模原市議会議員の全定数は、46名です。当選者の世代を見ると、70歳以上は3名のみです。高齢者が陣取りしているように言われますが、現実は、30-50歳代が多く、60歳代はそれ以前からの当選者です。相模原市議会では、当選回数で言うと、6期目は超ベテランであり、5人に過ぎず、7期目は1名のみです。つまり、高齢者も少なく、ベテランもそうそういるわけではないというのが、現実の選挙結果と言えましょう。以前は、10期当選、80歳と言う人材もありましたが、急速に世代交代したと言えます。
他方、1期目当選者が11名、2期目当選者が10人となっており、どんどん経験者が押し出され、高齢者として引退を余儀なくされるか、落選の不名誉を負う状況が生じています。果たして、新人や中堅だけで議会が構成されるのが良いのかと、高齢者とベテランは問題設定をして、住民と向かい合う必要があるでしょう。
それでは、八王子市議会の様子を同様に見てみたいと思います。
八王子市議会議員選挙の定数は40名です。立候補者は58名でした。その立候補者を見ると、現職・新人を含めてそもそも70歳台以上は、ゼロです。当選者で見ると、60歳代は6人で、大半が60歳代に乗ったくらいで、高齢者は不要と言うのが、八王子市の候補者と住民選択でしょう。
東京都 市議選2023年八王子市議会(朝日新聞デジタル)2023年4月23日投票 *資料として期数が書いていないのが残念です。
なお、知人では、福安とおる候補は6期目当選61歳です。議長、副議長を経験し、自民党の役職も多数経験する人物です。前回下位に順位を落としていましたが、今回は29位に復位しています。おめでとうございます。前回の結果の反省があった活動が行われたのでしょうが、今期では真に力を発揮する機会をたびたび作り、現状に安住されないことを願っています。
このように、八王子市議会は新陳代謝が大きな自治体議会です。役職だ、ベテランだという押し用語では通用しないのでしょう。八王子市議会選挙においては、70歳代はもちろん、60歳代でも選挙戦を戦い、住民の皆さんに評価されることはとても難しくなっています。チコちゃんではないですが、ぼーっとして議員をやっていると足元をひっくり返される可能性があります。
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