4期連続TOP当選 吉田つとむとは?

過去各種選挙に15回立候補し、8勝7敗する。直近の令和4年の市議選に出て勝利し、4期連続トップ当選。個別対応形式のインターンシップが好評で若者育成を図る。自民党を排除された後、現在まで完全無所属、支持政党なし。6期目に議長も務めて改選し、7期目に町田市議選史上最高票を獲得。さらに、8期目は7期目を上回る史上最高票9206票を達成。議会内では「無所属」に参画。ユーチューブ「発見動画チャンネル」を運営。零細企業営業マンを務め、政治経験が長い。ネット関係の著作、講演もある。

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2回目:足立区議選は自民党候補の3分の1が落選、足立区議会は勢力分散の結果を生むという講談師の解釈2023.05.24共産党編

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告示前日の共産党船橋市義宣候補者の選挙カー

 この記事は、1回目:足立区議選は自民党候補の3分の1が落選、足立区議会は勢力分散の結果を生むという講談師の解釈2023.05.24 に続くものです。*5月23日に立憲が発表した立憲民主党の和田愛子議員の不祥事(偽ブランド品販売)を追記しています。
 前回触れなかった、別の政党の評価をしたいと思います。
 まずは、日本共産党に関してですが、落選者が2名あった、前回より得票数が減ったという事態が発生しています。この事態は先の統一致富選挙で一定予測できたことですので、何らかの対策(例えば、立候補者数を減らす。得票を集めるという方法)を取るべきであったでしょう。もちろん、日本共産党にそうした方法が有効に機能するのか、そもそも個人への得票を集約できるのかという問題がありますが、誰が考えても立候補数を調整することは必要であったでしょう。
 ただし、そうした調整能力が全く機能していないというのが、現在の共産党が抱える問題ではないでしょうか。彼らが出す解決法は、おおむね「運動量が足りなかった」という総括です。誰が見ても、共産党の戦力は落ちています。一つには候補者や運動員の高年齢化があるというのも指摘されることでしょう。端的な例で、参議院東京選挙区の選挙では、3年ごとの改選で表裏の双方で議席獲得をしています。例えば、昨年2022年の山添拓候補(現職1期)は定数6のところ、第3位で当選しています。あの蓮舫候補4位当選)をしのぎ、公明党の竹谷とし子候補に次ぐ成績を示しました。2019年の参議院東京選挙区でも共産党の吉良佳子候補(現職1期)は、自民党の丸川珠代候補、公明党代表の山口那津男候補に次いで、3位になっています。堂々たるものです。
 また、第1回で書いたように、この足立区では令和3年10月31日の衆議院選挙区選挙にも日本共産党の候補者が立ち、沢田しんご候補 30,204票(落選・得票数3位)を達成しており、その沢田しんご氏がこの区議選でもツイッターで熱心な情報発信をしていることが確認できます。
 他方で、今回足立区長選挙に立候補した西山ちえこ候補の得票は、現職近藤やよい候補の192,767票に対し、わずか41,938票にしかすぎません。ただ二人だけが立候補した選挙にしては、あまりにも得票数が多すぎます。区長の候補者擁立が、区議候補の底上げにならず、むしろ失敗であったことは間違いないでしょう。共産党の選挙の取り組み対応の安直さが出たと言って差し支えないでしょう。

 なお、この足立区議会選挙には、小池晃書記局長が応援している光景がありますが、公明党が初日をはじめ、全候補を応援するために、山口那津男代表が足を運んだことに比べると、その人物の支持率(昨今のパワハラ問題が話題に取り上げられて、評価が低下している)に見劣りがすることは間違いありません。むしろ、参議院東京選挙区の第3位当選コンビである吉良佳子参議院議員、山添拓参議院議員の2枚看板とした選挙戦を展開すべきであったでしょう。一般には、こうした言い方を「後の祭り」と言いますが、後になっても反省できないのが共産党中央の特徴ではないでしょうか。*後で、総括的な感想を記します。

 それに、議席増を目指して8名公認した陣容がどうであったかを見てみたいと思います。共産党は、今回の選挙に8名を公認しました。1議席増を目指したわけですが、現実は2名が落選し、1議席減の6議席となっています。あわせて、総得票数が5千票ほどの減を発生させる選挙になりました。少なくても投票増があって、当選者が減ったならば選挙結果の説明ができるのですが、両方を減らしたでは話になりません。当落の主要な内容を見ると、共産党の8期目の議員が全体で12位(共産党でトップ)という上位ですが、落選者は惜敗ではなく、当選ラインまでかなり幅がある得票結果です。また、4名が下位も下位という結果の選挙であり、大筋では票割を間違えたという次第でもありません。単純に、候補者擁立数を欲張りすぎたということになります。共産党の彼らは、願望と見込みの区別が作れない人たちがそろっているのでしょう。

 共産党の落選者を見ると、新人女性候補は240票ほど不足し、男性の1期目議員は千票程足りない得票であり、後者の場合は、ここまで得票を落とすような事態は、どのような活動を4年間していたのかという課題が検討されるべきでしょう。得票で見ると、初当選の約半分(4031票→2056票)となっていますが、区議選でここまで減らすのはなかなか珍しいことでしょう。初当選の4031票の得票は、5期20年を務めた前職の地盤を引き継いだものです。これだけの減が生じるのは、選挙のプロがその日頃の活動を事前に見ればわかるものです。見て見ぬふりをしたか、それを見ていた人物の目が節穴であったのでしょう。部外者には、そのHPのトップが異様に見えました。それは、  初当選を目指した時なら後継者で通用するでしょうが、4年間の本人の活動の是非を問うものですが、前任者の後継であることをHPのトップの文字に入れています。この男性現職1期議員は本来、未来を向かって4年間自分が頑張るべきものを、前職の伝統に縋りつくあり方でした。つまり、この男性現職1期議員の頭の中の構造は後ろ向きとなっていますが、本人も、周りも気づかなかったのでしょう。これでは、世間に取り残されても仕方ないものと思います。これが公明党であれば、機関の担当者が事前に事態を察知し、候補者の差し替えを行ていたでしょう。

39票差で落選した、船橋市議選の共産党候補者の事務所看板(告示前日)

 共産党の選挙では、共産党の機関、組織、とりわけ選対が重要な役割を果たします。というか、候補者は飾り的なこともありうるのですが、今回はどうであったでしょう。直接知るわけではないので、吉田つとむが見た共産党の統一地方選挙の選対を考慮して落選を推量させていただくことにしました。
 私は、統一地方選挙で、共産党候補者の選挙を1か所観察させていただきました。当事者は一生懸命に活動しており、当選可能性は十分にありました。しかし、その結果は落選でした。定数49議席のところ、53位、当落線上は混戦で、この共産党候補者はわずか39票の差で落選です。私はこの候補者とはネットでつきあいがあり、選挙のプレッシャーに押し潰されず、元気に選挙戦を準備している雰囲気でした。告示日の前日にその事務所を訪ねました。市内も若干回りましたが、本人とは会えないままでした。その事務所には数名の人員がいて、準備は万端のようでした。私のことは、「なんの興味があってきたのだろう」という受け止め方でした。自分が広範囲に統一地方選挙の取材をしていることを告げましたが、いきなり、国の防衛問題の意識を質問されました。「一地方議員にいきなり、国政の課題の質問をしても仕方がないでしょう」と答えましたが、その人は、私が「憲法改正が必要だ」だと答えるか、「憲法9条は維持すべきだ」とのいずれかの返答を期待したのだろうと思いました。私からすると、当方は地方自治政治の現場で活動しており、自分が考えたり、対応したりするべきことはもっと別のことだろうと直感的に判断するものでした。ましてや、明日から船橋市議選が始まります。船橋市民が何を望んでいるか、地域の住民が個々の候補者に何を期待するものかを理解する思考が生まれず、「憲法9条を守れ」を金科玉条とする主張でしか物事に対応しようとしない人物で共産党の個別候補者の選対中枢が構成されていることが、彼らの支持拡大の足かせになっているのは間違いないことでしょう。

 この共産党の問題はいろいろあるのでしょうが、一番は中央組織人事にあるのでしょう。元来が労働者階級の前衛であるとする思考からスタートしており、そのトップは間違いがないもの、絶対的な判断者とされてきました。当然、頭脳がずば抜けた存在でなければならず、党首が東大出が続いてきたものです。どうしてもその相続者がいないときは、旧帝大出ということになるものと思います。本来は、学歴に関係ないとする方が組織が活性化するものと思いますが、共産党の教義を解釈してそれを支持者に指し示す能力が優先されてきたものと思います。それが自民党組織と根本が異なるもので、自民党の場合は、「御輿は軽い程よい」という言葉があるように、党首が権威ある人物であることを必須としていません。しかし、共産党にあっては、党首は権威(教義の解釈権威)と権力(組織の集中制)を兼ね備えたものでないといけないという呪縛に駆られた存在になっているようです。その点、公明党の場合は創価学会があり、権威(教義の解釈権威)はすべて創価学会側にあり、はた目には分業が明確になっていると理解できるものです。
 そうこう考えると、現状の共産党の不人気、支持の減少に歯止めをかけられる存在は、非東大、非旧帝大の人材が登場することであり、しかも、今流の女性が共産党のツートップが配置されることで可能かもしれないと推量するものです。(続く)
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