廃プラ中間処理施設の具体化とその課題
(05/12/31)

 この記事は、前回のものの続きです。単に建設反対の意見から、その中で議論をしようとする人まで様々あり、当方で出来るだけの時間を割いて、まじめな意見や疑問にはお答えしていこうと考えています。
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<見出し>
Re: 印籠よりも事実を示しました - 町田市民-小山ヶ丘住民 12/25-23:47 No.7299
新市長の手に渡る - 吉田つとむ 12/26-00:19 No.7300
Re: 新市長の手に渡る - 町田市民-小山ヶ丘住民 12/26-00:38 No.7301
廃プラを寝袋にして就眠 - 吉田つとむ 12/26-00:56 No.7302
Re^2: 施設建設にあたっての検討.. - 町田市民-小山ヶ丘住民 12/26-01:32 No.7303
検討課題の具体化 - 吉田つとむ 12/26-10:45 No.7306
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Re: 印籠よりも事実を示しました - 町田市民-小山ヶ丘住民 12/25-23:47 No.7299

>  これらの記事に関係する話題は、以降、新規スレッドを起こして>ください。
これに従って、新規スレッドと致しました。

> ただし、それは条例の範囲の関係者に説明することで済まそう
>とした点が問題でした。
全く同感です。

> そのことが永久に許せないとするなら、
>それはそれで一つの考えです。
永久かどうかは、地域住民全体の考え方によるので分かりません。
ですが少なくとも、南大沢や小山ヶ丘の地域住民大多数による
総意がとれてから、ということになると思います。

問題は、許す・許さないというよりも、
信じられる・信じられないという点にあると思っています。
町田市のやり方に怒っているから、廃プラ施設建設を許せない、
という住民感情もあるとは思いますが、
もっと強いのは次のような不信感がもたらした
感情による理由だと思います。

町田市は、地元住民に知らせずに廃プラ施設の計画を進めてきた。
リスクがないなら隠すこともなかったはずだから、
計画を隠してきた町田市のいう「安全」は"信じられない"。
だから、廃プラ施設を建設されたら治すことの難しい
病気になったり、その結果引越しを余儀なく
されたりするかも知れないと心配する。
アスベストの問題が報道されていることもあり、
後の祭りの事例を知っているから、
それを回避するためにも絶対に建設させる訳にはいかない
と決意する。

別のスレッドで述べました通り、
いったん根付いてしまった不信感は、
簡単に回復できるものではなく、
相当長い期間残ったままになると思います。
ですが、廃プラ"施設"の問題としてではなく、
廃プラの問題をどうしていくべきか、
という建設的な問題の建て方であれば、
これだけゴミ問題に関心が高まったところですし、
議論できると思います。
それは小山ヶ丘というレベルではなく、まずは町田市全体で
検討すべき課題と思いますが。

廃プラを焼却処分すると何が問題で、
代案としてリサイクル案の他に何が有り得るのか。
各代案のコスト、安全性などの利害得失はいかになっているか。
コストについては市指定ゴミ袋の有料化などで現状は
批判はありながらもある程度容認されていると思われる一方、
今回の廃プラ問題で最も心配されたのは安全性でした。
ですから、各代案に対し安全性をいかなる方法で、
どの程度の期間、どの程度のコストをかけて検証していくのか。

これで全てではないと思いますが、
以上の検討課題を町田市民に広くオープンな形で議論し、
議論の結果に基づく検証実験を尽くし、
その上で安全性を検証された代案を実施する施設を、
具体的にどこにどのような規模で配置するか、
これもまた町田市民に広くオープンな形で議論して決定するより
他はないと思います。

町田市清掃事業部の職員と会話したことがありますが、
どうも職員は、「ゴミの処理施設だから嫌われる」と考えている
のではないかと感じました。
(主観なので、事実とは異なるかも知れないことを注記して
おきますが。)
そうではなく、危険が予想される施設だから嫌われるだけだと
思います。
ゴミのイメージで地域イメージが傷つけられるという理由
によって嫌うという感情は、少なくとも私には理解できません。
ゴミ収拾所のない地域はないのですから。
問題は、安全性をいかに確保して、これをオープンな形で
検証するかということだと思います。

また今回問題にのぼった地域住民としては、
学校や図書館、派出所などの普通の公益的施設さえないのに、
なぜ廃プラ施設から優先に建設するのか?という疑問は
率直に感じました。
清掃事業部職員にとっては学校よりも廃プラ施設の方が
重要なのかも知れません。
ですが地域住民にとっては、
偏りなく必要な施設は充足しているのでないと、
不公平感を否めません。
これは、ゴミ問題とは無関係に必要な公益施設が不足している
地域があるという問題ですが、
こういった点も地域住民の立場にたって考えることも、
リスク懸念のある施設の建設地設定にあたっては
必要なことと思います。
もちろん安全性が保障されていることが大前提ではありますが、
今回の小山ヶ丘の問題であったように、
単に民間企業がこの地域を選択したからという理由によって
選定されるのでは、地域住民の納得は得られにくいと思います。
リスク懸念のある施設の建設においては、
まず安全性が保障され、選定されるべき合理的理由が十分あって、
かつ公平性の観点からはリスク懸念施設だけではなく
公益的施設も地域に十分備わっていること、
などの条件を満たすことが必要だと思います。
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新市長の手に渡る - 吉田つとむ 12/26-00:19 No.7300

 町田市民-小山ヶ丘住民さん こんばんは 

 問題提起は、十分に理解しています。寺田市長の記者会見で、その任期中の凍結が明白になりました。

 そうなると、新市長の方針が全てとなります。大なり小なり、市長の予定候補の皆さんは、この廃プラスチックの取り扱いに関して、言及されるでしょう。可能性は少ないと思いますが、メインテーマになさる方もおられるかも知れません。少なくと、マニフェスト好みの市長予定候補は、この廃プラスチックに関して、行程表を持ってその対応を決めておられるのでしょう。

 かといって、このサイトが、市長予定候補の論評掲示板になる気は一切ありません。あくまで、吉田つとむが主宰するHP掲示板ではあり、議会と議員主体の記事とさせていただきます。

 本日は、これが最終の書き込みとなるでしょう。私とてインターネット内のみ生きているわけでなく、ビラもつくりますし、街頭演説のしています。

 しかも、私は他の方とは違って、一切の業界団体の支援も断り、推薦も受けずに活動しています。このHP場では何度か書いたように、元々、伊藤代議士とは縁が深いわけでなく(2度、衆議院選挙で争った)、最近では例の件で一線を引いた関係とする立場をとっており、言ってみれば、孤立した体制です。現実の自分は、ただただ、自由民主党に所属し、いくばくかの後援会員が支持していてくれる過ぎない存在です。

 そうした次第で、そうそうの時間をとるわけには行きませんが、議論を通じたなじみの皆さんとは、レスを無視するわけにはいきません。

 一定のご配慮はお願いして、休息といたします。
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Re: 新市長の手に渡る - 町田市民-小山ヶ丘住民 12/26-00:38 No.7301

>  かといって、このサイトが、市長予定候補の論評掲示板になる
>気は一切ありません。
市長候補の論評は既に別の(ここで話題とされている)掲示板で
始まっていますし、その懸念はないと思います。

>  本日は、これが最終の書き込みとなるでしょう。
>私とてインターネット内のみ生きているわけでなく、
>ビラもつくりますし、街頭演説のしています。
再三の御回答を頂き、有難う御座いました。
私も、今回はただ時間が許したことと、
興味ある事案で議会の回答が出たことから、
徒然なるままに意見・質問を記してみたに過ぎません。
時間がないときは、こちらで頂いた回答も結果的に無視してしまう
かも知れない無責任な一市民に過ぎませんので、
回答が遅れたりなかったりしても私は気にしませんし、
お気になさらずに。

ただ、ここで質疑させて頂いたことが、廃プラ問題その他に対する
吉田様の考え、お立場を(良い意味であれ悪い意味であれ)
明らかにすることや、
市民の素朴な感情を伝えること、
そしてその結果として町田市の行政がより良きものとなることに
役立てば、幸いです。
それでは、おやすみなさいませ。
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廃プラを寝袋にして就眠 - 吉田つとむ 12/26-00:56 No.7302

町田市民-小山ヶ丘住民さん 最後に一言。

> ただ、ここで質疑させて頂いたことが、廃プラ問題その他に対する
> 吉田様の考え、お立場を(良い意味であれ悪い意味であれ)
> 明らかにすることや、
> 市民の素朴な感情を伝えること、
> そしてその結果として町田市の行政がより良きものとなることに
> 役立てば、幸いです。
● 吉田
 まったく同感です。若いモンと違って、団塊世代=全共闘派は、自分の良いところばかりを見せるのでなく、悪いところも正面から見せるところが特徴です。育ちが雑で、悪態もつくこともあります。

 あわせて、余計な事に口出して、余計なエネルギーを放出してしまうのもその特徴です。

 就眠。
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Re^2: 施設建設にあたっての検討.. - 町田市民-小山ヶ丘住民 12/26-01:32 No.7303

Re^2: 施設建設にあたっての検討課題の具体的解決策

> 廃プラを焼却処分すると何が問題で、
> 代案としてリサイクル案の他に何が有り得るのか。
> 各代案のコスト、安全性などの利害得失はいかになっているか。
> コストについては市指定ゴミ袋の有料化などで現状は
> 批判はありながらもある程度容認されていると思われる一方、
> 今回の廃プラ問題で最も心配されたのは安全性でした。
> ですから、各代案に対し安全性をいかなる方法で、
> どの程度の期間、どの程度のコストをかけて検証していくのか。

検討課題について、少しだけ真面目に考えようと思い、
東京大学大学院 環境地球環境工学影本/阿久津研究室の
修士論文を斜め読みしてみました。
http://133.11.88.26/research/paper/sakiyama.pdf
http://133.11.88.26/research/paper/hirata.pdf
摩擦実験、放置実験、圧縮実験、破損実験などの基礎実施が
なされ、その結果検出された物質とその量が示されています。
これは修士論文であり、発生物質の定量評価をしているに過ぎず、
その発生メカニズムはまだ示されていません。
学問はメカニズムまで説明できて始めて完成するものですから、
今後研究結果が蓄積されることにより、
恐らくいずれは研究室として発生メカニズムの説明まで含めた
研究結果が発表されるものと思います。
(それがなければ、大学の存在意義が問われます。)

また、以上は大学の研究室レベルでの基礎実験結果に過ぎませんから、
実際に施設の建設運営を目指す町田市としては、
実稼動施設での測定評価も欠かせないものと思います。
メカニズムが未解明の世界に立ち向かう以上は、
当然一日での発生量の時間変化、季節変化などの周期変化を
評価する必要があると思いますし、
風向、温度、湿度依存性など環境条件による依存性も
調査して結果をオープンとすること、
できれば結果の学会発表も行い、
専門家の評価も得ることも必要と思います。
そして最終的には、それらの測定結果に対して実運用上想定される
状態に対し安全率まで厳しく見込んだ上で、
結果が安全と言えるか否かの検討と判断が必要です。
既に基礎実験で有害物質が検出されていることから、
危険性が完全にゼロとは言えないはずなので、
いかなる条件でどの程度の有意水準でどの程度まで安全と言えるかを
示すという形で、安全性を説明する必要があると思います。

さらに、サイエンスにしても施設の実運営
(安全な運営がされるか、いい加減な運営がされるか)にしても、
絶対はありませんから、万一安全性が損なわれて被害が及んだときの
補償策まで、予め一定の合意を得ておくことも、
必要だと思います。

以上が、かつてサイエンスを志していた私の見解です。
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検討課題の具体化 - 吉田つとむ 12/26-10:45 No.7306

> 危険性が完全にゼロとは言えないはずなので、
> いかなる条件でどの程度の有意水準でどの程度まで安全と言えるかを
> 示すという形で、安全性を説明する必要があると思います。
● 吉田
 廃プラ問題を解消するため、プラスチックをまったく使わないようにしましょうというのは、単独自治体の考えることではないと思います。やるなら、国で決めるべきことだと思います。話をたらいまわしにすることは出来ないと考えます。

 廃プラスチックの中間処理施設において、危険性ゼロという世界の論議から、安全性の基準をどのような水準に設定するかの論議が必要と考えます。
 (なぜか、たびたび放射能漏れを起こしている原発のリスクを否定する人が、廃プラスチック処理の問題で急に危険派に回るのも不思議な光景です)

 町田市で実施するものでは、化学物質の発生の可能性を含めて、その検出を行政機関が必須事項として担当することとし、そのデータを常時公開する方法が採用されるべきでしょう。これは、今の方法で廃プラの中間処理が行われたにしても、発生物質の検出と公開・公表を自治体が責任を持って行うという考えです。
 (私の、12月議会の一般趣旨はこの意味で質問していたわけです。ただし、請願が出ている関係で、廃プラ問題の内容はまったく入れないで質問をしました)

 またこれからの施設建設では、どの予定市長候補も反対や見直しを主張していますので、当面の間にその建設が始まることはないでしょう。もちろん、相手から催促の要求があるでしょうが、(議会は、私を除いて全員が請願賛成ですので、)少々の遅れは相手が容認するものと思います。

 その間に、様々の研究データの収集を行い、許容量の決定につなげるべきではないか、と思っています。

 ただし、それらも新市長がどの位のスタンスを取るかということですが、国立市長の二の舞だけはごめんです。

 順にお答えしたわけではありませんが、市長程の権限を持ち得ない、議員の範囲でお答えいたしました。
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