表記の「視察報告書」(仙南地域広域行政事務組合)を下記の通り作成しました。
宮城県南部を対象にする、仙南地域広域行政事務組合(
議長 (田中久和 調布市議会議長)
管理者(並木 心 羽村市長)
田中久和議長(調布市議会議長)の挨拶
理事長の滝口 茂 柴田町長の挨拶
この視察した、仙南地域広域行政事務組合(宮城県南部)は、2市7町で構成されていました。その事業には、消防事務(ただし、消防団を除く)、一般廃棄物処理施設事務、火葬場事務などが多数含まれており、我々の事業対象とは比較なら程の分野に広がるものが含まれていました。ただし、人口減少地域ということもあってか、その事業対象がもっと拡張されているのも特徴でした。
介護認定事務、市町村税・国民健康保険税の滞納整理事務、仙南芸術文化センター(えづこホール)が加えられていました。視察に際しては、その拡張した分野のものの説明が主でした。なお、この仙南地域広域行政事務組合の理事長は、滝口 茂 柴田町長、組合議会議長は、柄目 孝治 角田市議会議長でした。
説明終了後、資料を見たうえで、私が最初に質疑を行いました。
1.対象事業は、今後も拡張(拡大)されるのですか
2.対象地域が広範囲にですが、仙南芸術文化センターの各自治体ごとの負担金はどうなっていますか、
答弁では、病院事業がこの一部組合事業の対象になっていないこと、それらは複数あって、別の一部組合がその運営を行っていることが説明していただきました。消防業務の関係で、救急(車)の事業は仙南地域広域行政事務組合の事業に入っていました。
仙南芸術文化センター(えずこホール)の運営費負担に関して、全域が均等ではなく、やはり、その所在地地元の負担が大きくなっていました。県から受け継がれた経緯もあってか、運営費7割が地元負担とされていました。
ゴミ、し尿処理がこの仙南地域広域行政事務組合の業務に統合されていますが、火葬の施設は分散されたままの状態になっているとのことでした。*火葬は自治体が行う必須事業ですが、どこに設置されるかというと、極めて困難な施策となるようでした。*町田市の場合、八王子市、多摩市と共同で一部事務組合を設置して、その事業を進めてきており、その施設も拡張され、大きな課題がひと段落していると考えています。
そうした事業内容が整理されて、この仙南地域広域行政事務組合の対象事業はさらに大きくなるのではないかと推測されました。
また、隣接の地域(海岸部)との組合や事業合併は、歴史的な経緯があって、まだ、具体的な展望があるというものではなさそうでした。
その後、多数の質疑がありました。一部組合においては、その費用負担割合がどうなるかが、各参加自治体のかかわりとの関係で公平性をどのように保つかが大きな課題です。
その新規事業の中で、「市町村税・国民健康保険税の滞納整理事務」に関して、町田市などは自前で行っているものですが、自治体規模が小さいと、職員がそれまでの職務で住民への依頼業務に携わっていたりすると、この滞納整理事務の仕事は対応する相手との関係が合理的に進められない側面があるようでした。その点、各自治体の仕事が事務組合に移管すると、その問題が薄らぐようになると予感されるものでした。
東京都市町村総合事務組合の構成自治体は、東京都の全市町村(26市5町8村)で組織するもので、八王子市のように「中核市」として存立している大きな自治体もあれば、島しょ部には数千人、数百人の村もあることで、その新規事業内容の取り込みが必要な自治体もあれば、すでに他の一部事務組合の事業として長年継続している事業もあるものと思いますが、「市町村税・国民健康保険税の滞納整理事務」に関しては、参加自治体の一部にとっては非常に関心があるテーマであったと考えられ、他の議員による質疑がありました。
記:町田市議会議員 吉田つとむ 保守連合