インターン記録レポート 議会見学
   町田市議会議員 吉田つとむ   
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/3/13 
主要研究項目
議会見学
記 事

 前場さん コメント
初めて議会というものを見学した。10時開始ということで行ったのだが、いきなり開始が45分延びたのにはちょっと驚いた。うーむ、さすがお役所仕事。
そもそも自分は、(おそらく世の中の大部分の人たちがそうであるように)今まで議会というものを見たことがなかったので、「どうせかったるくて眠いんだろうな。覚悟しておかねば」などと考えていた。だが、ひとたび議会が始まったら…違った。熱い、熱いのである。議員の(吉田さんではないが)鋭くもわかりやすい質問に対し、お役人である助役の、なんともわかりにくい回答、そして再びそれに対する鋭い質問。うやむやにして逃げようとする?助役に対し、「オイ、ちょっと待て!」的ヤジ。すごい。こんなにも熱いものだったのか、議会とは。しかもその質問の内容が、法律学科心をくすぐるような「契約」に関する話。そんなこんなで、僕の中での「議会」に対する第一印象はかなり良いものだった。
その間感じたちょっとしたことなんかも書いておく。
・ なんで席が向かい合わせになっているのか?(結局これはみんなが入ってきた時にすぐに判明した。議長側に座ってるのが役人で、自分らに背を向けているのが議員たちだった。)
・ なんで吉田さんは、隣の長村さんという人の分まで、名前の書いてあるミニ柱?を立てたのか?あれを立てると出席になり、左っ側にある議員数カウンターにカウントされるのかと思っていた僕は、「なんでそんな休んでる人の分まで立てるんだ?イカサマじゃん!」などと思ってしまった。これも後でちょっとしたことから判明したのだが、どうやらその長村さんという人が議長だったらしい。まったく恥ずかしい。さらにその名柱を立てると出席になるわけでもないということも、後でわかった。
・ なんでみんな、人がしゃべっているときにフラフラと立ち歩くのだろう。後ろの席の人と、笑いながら話したりしている。高校生じゃないんだから。あまり感じ良くないなぁ、と思った。
● 吉田
市長が提案した議案への質疑をする日でした。鋭い突っ込みをしたのが吉田でなくて残念でしたが、とにかく議員と役人の議論における緊張関係を見てくれて、それは私が思う成果でした。
また、時間に関してのことですが、なぜ遅くなったかは「議会運営委員会」を見学しているとわかることです。本会議の前には、議会運営委員会を開いていることがよくあります。特に審議が遅れる理由は、それぞれですが、最も多いケースは新しく審議事項を増やす場合です。そうしたものを、どういう順序で審議するか、あるいは本会議のみで審議するか、それとも委員会にその審査を付託する(まかせる)かなどを協議して、本会議の振興を決めるのが議会運営委員会の仕事です。もっと、議会運営委員会の審議状況の全部を、インターン生のお二人に見せる必要がありました。定例議会の開催中は、午前9時30分より開催しています。<その会議は、全部を公開しています>
私は、更にその前の時間に、事務局との協議を行っています。(そこの協議状況は、インターン生にも見せられませんが、・・・) 

前場さん コメント
そんな議会が、さらに荒れ模様を呈してきた昼前、フシギなことが起こった。議長が「休憩します」と言ったのだが、誰も休憩している素振りがない。何をやっているのかわからないうちにしばらく沈黙の時間が過ぎ、そして議長が二言三言しゃべった後に、また「休憩します」と。そしたらみんなガタガタと席を立ち、昼休みに入ったようだった。あれは何だったのだろう。
あんなに印象の良かった午前中とはうってかわって、午後からはなにやら退屈なものになってしまった。午後イチでの採決も、午前中の荒れ模様がウソのようにすんなり決まるし、そのあとは予算の説明をえんえんとしていたし。ときどき思い立ったように採決をする。みんなガタガタと立ち上がり、決まる。

<吉田注記> <中略> これ以降の文章部分は、私が意識的にカットしました。理由は、文章が個人に関する記述の可能性が高く、このレポートにはなじまないと判断したためです。

前場さん コメント続き
余談ですが、議長が4時半前に「間もなく五時になるので、延長します」と言ったのには恐れ入った。まもなくごじ?ほんとか?と思った。やはり一般人とは時の流れがちと違うんだな、と、後で山梨さんとの笑いのタネになりました。
● 吉田
 <午後5時>直前に、議長が「延長宣言」をやらないと、それまでの審議が全部パーとなります。逆に、それまでの審議事項をパーにしようと思えば、議員が無理やりに質問を続けて、その5時を過ぎさせれば、会議はお流れになります。議長が、議員の質問をさえぎって、5時の時間延長を宣言してもよいのですが、あらかじめ発言の途中で、それを行っているものです。合理的な方法だと考えてください。山梨さんも、この記事を見てくださいね。



インターン記録レポート 委員会の体験
   町田市議会議員 吉田つとむ     
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/3/14
主要研究項目
  委員会の体験
 記 事
 ・議長のなりかた
 ・委員会見学

 前場さんコメント
 群馬県高崎市の市議会議員が、「自分を議長にするように」と同僚の議員に持ちかけて、わいろを渡したということで逮捕されたそうです。やはりみんな議長にはなりたいものなのでしょう。
さて、この度三期目の当選となった吉田さんも、そもそも権力にはあまり迎合しない主義とはいえ、その気持ちに例外はなかったかと思われます。しかも今回は6位という上位当選。大いに期待できる順位であったのではないでしょうか。
 しかし、結果は違っていました。吉田さんは議会運営委員長という役職にはついたわけですが、議長の椅子は逃したようです。しかも議長に決まった人は吉田さんと同期の三期目。経験が足りないということはなさそうです。しかも吉田さんの方が上位当選。年齢的なものはよくわかりませんが、これはどういう結果なのでしょう。吉田さんは議長になるための「何か」が欠けていたのでしょうか。それとも吉田さん自身に、今回議長になる意志がなかったのでしょうか。そもそも、議長というのはどうやって決めるものなんでしょうか。そこらへんをちょっと教えてください。
 ● 吉田
 <議長選挙でお金が使われた!> こういうことは、世の中にはあり得ることでしょう。ですが、実際にはそうした事例は数少ないことでしょう。町田市議会も、その議長選挙でお金を使うことはありません。
 それでは、どうやって議長を選ぶのか?単純なことですが、町田市議会議長は、町田市議会議員が選びます。ということは、住民の直接投票でなく、市議会議員が選ぶと言う関節選挙ということになります。(もっとも、議長と言うのは議会の中でのことですので、間接選挙という表現もピッタリはしませんが、・・・)
 議員が、その中で議員を議長に選ぶという、これはこれで大層難しいことがらです。全員が、最初からこの人をということで一致すればよいのですが、決してそう簡単に決まらないのが、議長選と言われています。
 少なくとも、私は議長選挙に当初から手を上げていませんでした。選挙の得票は上位でしたが、その結果と議長選挙は別物です。選挙の得票数で決まるのであれば、何ももめると言うようなことも存在しません。
 議長に手を上げていない以上は、私が議長になる可能性はありません。他に、自分こそは、と手を上げた人があるからです。「かなうことはない」と判断しました。インターン生には、もう少しかっこよいところを見せてあげるべきだったでしょうが、まだまだ、吉田が議会の中心にいるという時期には至っていません。
上記に関する記事は、 会派は自民党名を変え、「まちだ新世紀」に変更>をご覧下さい。そこに、議長選に関する記事も書いています。


前場さんコメント
インターンレポート編

<吉田注:関係する冒頭の記事部分を割愛しました。前場さんは、せっかく詳細なレポートを書いていますが、私が記事になじまないと判断した部分があるためです> 

前場さんコメント・・・続き)
話を戻す。その委員会の内容としては、今回の議会で論ぜられる議案について、それぞれ担当の役人が説明していくというもの。これが聞いていてもサッパリわからない。いや、手元に参考資料があるから、言っていることは一応わかるのだが、特に予算とかに関しては単なる数字の羅列である。「これこれにいくらいくら」と億単位やら千万単位やらで言われても、それが必要なのか不要なのか、多いのか少ないのかなんて全然わからないのである。もう想像のつきようがない。そんなのがそれはもう無数にあるのだ。「もう好きに決めちゃってくださいな」。そう言いたくなってくる。僕は議員にはなれまい。
確かにあれじゃ、監査方法がしっかりしていないと、横領なんてけっこう簡単そうだ。よくわからなそうなところに、ちょろっとわからない金をしのばせておく。外務官僚の気持ちがわからんでもない。
細かいことなんですが、あの予算とかって、千円単位が最小単位ですよね?それ以下の小銭類はどうなってるんですか?税金取るときは、千円以下もきっちり取りますよね?でも予算案には一つも出てこないようですが。切り捨て?切り上げ?四捨五入?「日本国民一人から一円ずつ集めるだけで、一億三千万円弱」ですからね。そういう小銭系も、集まれば結構な額になってしまうのではないかと思うのですが。
 ● 吉田
 町田市は、予算審議を4つの常任委員会に分散して、それぞれの所属委員が審査します。(実は、その前の段階で、本会議質疑を行っています)議会が予算を承認し、執行機関は予算を使えます。行政が自分勝手に、予算を消化しているわけではありません。
 そうして、予算執行に当たって、工事や物品購入等では外部業者の入札を実施します。最も安いところに発注するので、それなりにしっかりしていると思います。
 行政が使ったお金は、4名の監査委員が定期的にチェックしています。また、その監査報告や、最終的な決算を議会は実施しますので、役人が好きかってに、予算を消費するかと言うと、そうでもありません。決算時点で、1円たりともおろそかにしていません。違法な支出、適正を欠く金額、改善を要する内容などなど、それらに目を光らすのが議員の重要な役割です。

前場さんコメント
余談(1) 今日の会場は、最初にも言ったが、会議室なのである。傍聴席は、それ専用としての特別なものはない。壁際の席に陣取っていたわけだが、役人とかの「あの子なに?」「わかんない」的会話が、聞こえてしまうのには参った。
余談(2) 昼頃に、吉田さんのおつかいで、いったん会議室から出た。お使いをすませて、ロビーみたいなところで交通費の精算なんかしつつ、ちょっとくつろいでいたら、しきり一枚隔てた隣から、説明を控えた役人、終わった役人の声が聞こえてきた。「いやー、かなり省かないと、遅いっていわれちゃうよ」とか、「でもあそこのあの歩道橋とかいらないよなー。道路渋滞しちゃってるもん」とか、まぁ細かい内容はよく覚えていないが、部屋の中で形式的なものを聞いているより、こっちのを聞いている方がおもしろそうだ、と思った。もちろん盗み聞きは良くないことだと知っています。でも自分は善良な一般市民だから良いのです。多分。
● 吉田
 インターン生は、市議会議員には十分に知れ渡っています。また、議会の傍聴は自由ですので、職員の人が、皆さんのことをどのように思っても関係ありません。ましてや、インターン生を迎えて、足掛け4年目を迎えました。皆さんのことを知らない職員は、単に無知なだけに過ぎません。
 だが、そのおかげで、職員の秘密の会話が聞けたのは、インターン生として立派です。

前場さんコメント
いつも以上に長くてすいません。
● 吉田
 今回は、前場さんがせっかく書いたものを、部分的に「没」としています。正確には、冒頭部分を割愛した次第です。前場さん本人には、本人なりの考えと体験で書いたものでしょうが、私は記事として全部をアップするわけにはいかないと判断しました。記事を書き換えなどの訂正などはしていません。前場さん、この件に関して意見があれば、私宛に言ってください。



インターン記録レポート 委員会傍聴
   町田市議会議員 吉田つとむ     
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/3/19
主要研究項目
  委員会傍聴
 記 事

 前場さんコメント
この日は、先日の議題の説明会などとは違い、ちゃんと質疑応答、討論、採決などのある委員会を開催していた。そして、この日はとうとう吉田さんに「歴代のインターンの中で最もよく寝ている」と言われてしまった日だ。たしかにこの日もよく眠ってしまった。否定できなそうなところが悲しい。なんであんなにも眠たくなってしまうのだろうか。もちろん本人の自覚は言うまでもないことだが、あの暑苦しくよどんだ空気を、窓でも開け、もうちょっと爽やかに涼しくしたら少しでもましなのではないかと思う。仕事の能率も上がるというものではないだろうか。だが、委員会では、さすがに自分の担当分野ということもあってか、寝ている議員は少ないようであった。
 ● 吉田
「議員が寝る」というのは、審議の進行を遅らす意味です。議会は「会期」を決めるので、予定した期間の間に予定を下議案の審議を終了しないと、その議案は廃案になります。昔の国会では、野党が反対意見を実現するめに用いる常套手段でした。
 前場さんは、どうしても「議員は寝(てい)る」と主張するのですが、決して議員が寝ているわけではありません。眠気を催すことがあったとしても、その議案の問題はどこにあるか、発言者の趣旨はなにか、その議案に自分は賛成するか、反対するか等、色々考えながら、進行を見守っています。

 前場さんコメント
会議の方はまぁ副委員長に対する吉田さんのツッコミなんかも交えつつ、順調に進んでいった。さて午前中最後の話題となりそうな「公民館の使用料を無料に戻す請願」だかに話が及んだとき、吉田さんが「そんな十分やそこらでかたが付く話じゃないでしょう。昼食後にちゃんと話し合った方が良くないですか?」と持ちかけ、その意見が通るという一幕があった。吉田さんとしては、「市民の皆さんのために、じっくり話し合うことが必要なんだ」という気持ちだったと思うのですが、見ようによっては、「自民党議員が、早く昼メシを食いたいが為に採決を後回しにさせたぞ!」とも見えました。見方次第では、当事者にとって本当に良いのがどちらかはわからない、という場面もあるのだなと思った。
昼食は、久しぶりに吉田さんを交え、市役所向かいのカレー屋でチーズカレーなるものを食す。その際、何かの会話との関連で、「僕らは従順だから…」という話をしたら、吉田さんは少々意外がっていた。むしろ不満なようだ。僕らは十分従順ですよ、吉田さん!
午後イチで、先の請願に関する審議が始まった。だが、その審議は、そりゃもうものの十分ほどで終わってしまった。この審議を見ようと来ていたと思われる傍聴人たちも、午後にはほとんどいなくなってしまっていたし。うーん…。結果からしてみると、後回しにしたのは不正解だったようだ。ま、結果論を言ってもしょうがないですね。ちなみに採決結果は不採択。
 ● 吉田
私は、住民に会議の様子を伝えたくない、「悪役商会」の俳優のように思われてしまった。
前場さん!この(市の施設利用の有料化)施策の導入時期以前に、私が委員長に時、1年以上もの期間をかけて慎重な審議をしています。その結果、市は施設利用の有料化の結論をだして、今日に至っているのは誰しも知っていることです。そうした経過を判って出されてきた請願ですので、私は議論の経過を皆さんにじっくり聞いてもらおう、と考えました。
「質疑打ち切りの動議」を出して、審議を終了させようというのであれば批判的な意見もありますが、ものごとの賛否が明らかに違ったものですので、午後に審議を廻そうと言うのは、少なくとも住民理解を増そうという見地です。
 請願者は、なぜ全員が揃って、午前で帰ってのでしょうか? 以前の請願審査のケースでは、請願者に熱心さを感じました。請願者も議論に熱意を求めず、結果として請願に賛成する議員にも熱意が足りなかった。というのが正解だ、と私は考えています。議員の一人一人の責任は、住民意見を大切にすることです。異なった意見を議論しあう、今回は請願に賛成意見の委員が、もっと意見展開を繰り広げるべきでした。

● <吉田注>
1 (最後の2行を、割愛。その理由は、上記の割愛部分を見てください)
2 今回の記事アップは大変遅くなっています。提出が遅れたこともありますが、私が多忙であったことが、遅れた理由です。