幹事長の役割は、議員役職の確保が最初の仕事

<目次>
幹事長職は、役取りのラウンド - 吉田 つとむ 03/02-22:28 No.4068
Re: ドント方式の順に欲しい役職.. - 塚本 清一 03/02-23:18 No.4070 (4069は記事が未記入)
議員の役職の決め方 - 吉田 つとむ 03/03-07:46 No.4071
Re:町田市議会の中で合従連衡 - 塚本 清一 03/03-22:23 No.4074
議員と行政の力関係 - 吉田 つとむ 03/03-23:12 No.4075
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タイトル:幹事長職は、役取りのラウンド

 2月2日の午前10時に、町田市議会では役取りのラウンドがスタートしました。

 それは、それぞれの会派の幹事長が集合し、非公式な会議を開いて、議会の役職を配分するものです。もちろん、議長がその会議の座長となって、会議の公平性を保ちます。副議長は、それを補佐するポジションです。

 その役の取り方はドント方式と呼ばれるもので、その会派の人数に応じて、役職数が決定するものです。

 6つの会派は、その取り順に応じて、自分が必要とする役職を集めます。常任委員会の委員長・副委員長は人気のポジションです。また、一部事務組合の議会委員も人気が高い選出議員とみなされています。

 一応、この取り順はドント式で決まっているため、自分の会派が欲しと願ってもそれになることがあるかも知れません。幹事長は、事前に所属議員の希望役職を表明しておきます。

 私は、このところそうした役職を希望せず、結果として年に一度も開催されないような行政委員に行き当たっています。当選当初の頃は、広域処分組合の議会に出て、ずいぶん発言をしていました。最近では、そうした組合議会に議員になったことはありません。ですが、2期目には「総務院長」、3期目には「議会運営委員長」を務めています。また、その間、会派では副幹事長を務めていました。  
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投稿者名:塚本 清一 タイトル:Re: ドント方式の順に欲しい役職を早い者勝ちで取るのでしょうか

>  その役の取り方はドント方式と呼ばれるもので、その会派の人数に応じて、役職数が決定するものです。
>
>  6つの会派は、その取り順に応じて、自分が必要とする役職を集めます。常任委員会の委員長・副委員長は人気のポジションです。また、一部事務組合の議会委員も人気が高い選出議員とみなされています。
>
>  一応、この取り順はドント式で決まっているため、自分の会派が欲しと願ってもそれになることがあるかも知れません。幹事長は、事前に所属議員の希望役職を表明しておきます。
>

役取りは、一義的にドント方式なのでしょうか?
即ち、当該議員の資質、能力、知識、適正などは、
誰かがキチンと評価するのでしょうか?
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タイトル:議員の役職の決め方

 塚本 清一さん おはようございます。

 25‐6人以上の議員数の地方議会では、会派と呼ばれるグループを形成する場合が大半です。その理由は、議員が自己の主張・理念を実現させるためにグループ(派閥集団)を自然発生的に構成するものです。その会派というものは、基本的には中央の政党の単位となるケースが多くなっています。

 また別の観点からは、議員と議会全体の利害関係を議員個々人には任せず、グループ間で調整させることによって議会の秩序を保つという合理性も有しています。このことが、いわゆる「会派の拘束」と言う問題と直結します。

 そのため、まずは会派を構成し、議会内の人的な陣形を構築するのが最初の課題となり、その会派の大小で、議会の役の配分を行っていきます。ただし、その必要とする「役」はそれぞれの会派にのその時々の状況によってことなります。

 どの会派がどの役を必要としているか、他の会派の意向はわからないのが通常であり、ドントの順に取るため、「談合」は取り順の関係で、その調整機能は発揮されません。

 会派の幹事長が代表者会議で役取りしたものは、会派に持ちかえり、会派内でその「役」を個々の議員に割振りします。それぞれの会派内のルールは、まったく不明です。その理由の根拠は、事前に会派議員が取りたかった役を、他の会派を持っていく場合はその希望は達せないためです。

 それ以外のもので、議会と議員の調整を必要とする事柄は、会派代表者=幹事長が集まる代表者会議において、協議・決定します。ただし、この会議は合議機関であり、議会運営委員会のように多数決で決するものではありません。ただし、大きな(あるいは、強力な)会派の意向は無視されない様です。さらに、論点が整理されない課題や、対立点が調整つかない課題においては、座長としての議長・副議長の調整機能が重視されます。

 では、議会の役職はどのように決定するかと言えば、これがドント方式と呼ぶ取り順で、それぞれの会派が必要とする役を取っていきます。議会は、それぞれ目的が異なったグループ(これが会派)が自己の目的達成のために戦う場であり、その戦いは「合従連衡」がごく当たり前の行われます。

 地方議会では、一つの政党の所属員が複数の会派に分裂したり、あるいは離脱して別の会派に加わったりと変幻自在に変わっていきます。それが非難されたり、あるいは賞賛されたり、それは時によって異なり、あるいは立場によって異なります。

> 役取りは、一義的にドント方式なのでしょうか?
> 即ち、当該議員の資質、能力、知識、適正などは、
> 誰かがキチンと評価するのでしょうか?
● 吉田
 議員の評価基準は、会派の中の合議が基本です。ただし、その役職を執行する段階で、他の議員からその能力を見定められます。役についても、会議において、他の有力議員がリード(牛耳る)するケースが発生します。

 そんなケースでは、その当該議員にとって、その役についたことが不運とみなされます。まれではありますが、その役をまっとうできない場合も発生します。

 まお、議員が会派からの離脱した場合は、その役職(委員長・副委員長職)は放棄するのが原則です。あくまで、その役職は会派が保有するものと考えられています。国会を含め、そのルールが一般的です。

 その会派の分裂、集合は自在です。ただし、町田市議会の全体の役取りは2年に1度のため、その周期で争われるのが通例(特に、わが自民党とその系統の人士)です。

 蛇足ですが、議長・副議長は議員全員の選挙で行います。町田市議会の場合は、ドラマチックなケースがたびたびです。今回は、私が所属する自由民主党は、最大会派ではなくなったのですが、議長を選出できました。さらに、副議長は他の理由で市民クラブ会派を離脱した諸派(一人会派)議員が選出されました。それぞれ異なった票数での一票差、しかも無効票(=白票)がそれぞれ違った票数でした。

 町田市議会は、春秋戦国の時代に入ってます。
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投稿者名:塚本 清一 タイトル:Re:町田市議会の中で合従連衡
>
>  では、議会の役職はどのように決定するかと言えば、これがドント方式と呼ぶ取り順で、それぞれの会派が必要とする役を取っていきます。議会は、それぞれ目的が異なったグループ(これが会派)が自己の目的達成のために戦う場であり、その戦いは「合従連衡」がごく当たり前の行われます。
>
>  町田市議会は、春秋戦国の時代に入ってます。

町田市議会は小さな会派が目白押しですから、「合従連衡」が当たり前の
世界になるのでしょうね。なるほど、理解できます。
しかし、「合従連衡」はあくまでも市民のための施策を多くの賛同者を得て、着実に推進する為の一つの便法としてのものに留めるべきであり、会派
の勢力を伸ばす為のものであってはならないと思います。
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議員と行政の力関係

 議員が多数の会派に分かれることは、議会に多様な意見が出てくる面がある反面、議会の本来の機能である、行政に住民の声を伝える力が劣ってきます。

 つまり、政治が自分の意志で動き易くなるという側面が強くなります。それを補うために、会派の連合を組むわけです。もちろん、微妙な力関係が働きます。

 塚本さんは、「会派の勢力を伸ばす」ことを否定的に見ておられますが、その努力をしておらないと、自分の勢力は簡単に後退することになります。それでは、本来の会派の意見は通らないことになりますし、会派に所属する議員個人の主張などまるで消えうせてしまいます。

 今回、同じ会派を離脱された人達が、私たちよりも大きな会派を構成されていましたが、その会派の意向を跳ね返して、議長を私たちの会派から送り出せました。

 これからは、もっと別の勢力も、議会の最大グループを形成しようとするし、議長もしくは副議長ポストに会派の所属議員を選出しようと努力します。

 私たちが、それを傍観することはありえません。