この記事は、同じタイトルの記事(上)の続きです。前回は大塚社長との面談を記しましたので、今回は工場見学の内容を触れさせていただきます。


ジャムの源材料について
ジャムはイチゴをはじめ多数の種類を作っていました。ただし、実際に作るのは1種類づつ作っているとのことでした。 ジャムというと、イチゴが代表される種類ですが、タカ食品工業株式会社はその生産高が全国で最も多い福岡県と栃木県に工場を配置し、全国で販売消費される製品の材料を確保しているとのことでした。
工場に入ってくるのは、ヘタをカットしたイチゴですべて冷凍されたもの(上部の写真)ということでした。学校給食で利用されるという特殊性もあって、製品の均一性が優先されているようでした。イチゴの大きさも同じくらいのサイズのものが納入されているようでした。視察時の製造はリンゴジャムでしたが、次はイチゴが製造される予定であったようでした。
この段階はジャム材料のチェックが必要で、ラインへの運搬を含めて、人が重要な役割を果たしていました。もちろん、窯の扱いも人がかかわっており、これは醸造業にも観られることですが、経験と勘を有した人が携わっているようでした。
製造ラインと衛生管理について
タカ食品工業株式会社はジャムやジャム類は幾種類も作っていますが、一時に作るのは1種だということでした。連続した製造ラインで生産を行う場合は、効率上、あるいは衛生管理上、当然のことと言えましょう。納入される原材料の衛生管理は当然ですですが、原料の投入から、ベビージャムに袋詰めされるまで生産工程は一貫していました。さらにシステム上は、さらにそれを40個詰めしたものまでが、一連の釜やパイプやラインで運ばれ、最後は製品の熱を冷ます工程が組まれていました。そのために、完全密封が施されていました。この段階が、タカ食品工業株式会社が企業としてその自動化の先見的な伝統を保持している一番の特徴と思われました。
最後に労力で段ボールに入れられていました。この段階は人によるもので計測も併せて行われていました。その段ボール詰めにおいては、数として数えるだけでなく、40個の袋詰めの重量の測定も行われていました。機械でカウントしているので間違いないのでしょうが、出荷の完璧性を図るための作業でした。
ジャムは、果物の原料に水あめ(国内製造)と砂糖などが使われており、それを窯に入れ、混ぜ合わせ加熱されていました。食品製造では基本的な製造装置が配されていました。
その次の段階が、子袋に詰める作業ですが、これが連続した自動化ライン(下段に別記)でした。原理的には、創業当初に自社開発されたシステムであり、それに個数チェック機能が付加されたものでした。
もう一つ、人が大きくかかわっていたのが、マーマレイドの製造工程ですが、完全閉鎖されたクリーンルーム内で、きめ細かい検品作業が行われえていました。作業の人はさらにゴーグルをつけての完全防備でした。学校給食では、果物の小さな黒点も異物とされ、製品化した際に「異物混入の製品」の扱いを受けるようでした。食品の衛生管理は欠かせないと思いますが、日本人の潔癖すぎ、完全主義を改めて感じました。*昨年の夏、水産加工業の工場見学の際、他の製造工程は自動化しているのに、アジ・サバの小骨を取る作業をすべて人が行っているところを拝見したことがあります。
段ボール詰め作業について
学校給食という業種上、小ロット生産、出荷が基本であり、手間数が多いと改めて感じました。そのために、自動化が導入されていないものと思いました。ここでは段ボールを組み立てた後の封をガムテープを手作業で貼っていました。60年前の一般の工場でも行っている方法でした。
見学したのは、福岡県みやま市のタカ食品工業株式会社の本社工場です。そこでは、個食のジャムを作っていました。個食のジャムというのは、1食分づつがそれぞれに袋に入っているもので、その開発の意図は、「学校給食の普及に伴い、フルーツジャムの提供を始めると、配膳の手間を解決するため、日本初の個食タイプジャム「ベビージャム」の包装機を生み出す」という、自社開発の製造機を作り上げたというものでした。その製造には、地元の鉄工所に部材を依頼しながら自前で開発していったというものでした。
この「ベビージャム」の発明は、給食事業において、配膳の手間を改善するに限らず、食品残渣(ざんさ)を減らす、今風の言い方で、フードロスを減らす役割を担っています。つまり、ジャムを使って、パンの食べ残しを減らす役割も担っているとのことでした。
下段の写真は、個別ジャムのパック作業の自動化ラインと、手作業で詰められる段ボール。数は重さで確認する。




タカ食品工業株式会社は、その会社概要の沿革に、「昭和29年にジャム連続製造機第1号機を完成(特許取得)し、昭和32年に液体連続真空包装を完成(特許取得)した」というその先見性を記録しています。この筑後地方は、南には、日本一の三井三池炭鉱の大牟田市があり、北には世界にタイヤ冠たるメーカーとしてブリジストンタイヤをはじめゴム産業の集積地であった久留米市があり、大小の鉄工所や機械メーカーが散在していました。その代表的な企業としては、大牟田市には三井三池製作所が機械メーカーとして存在しています。それらの企業や製造にかかわる企業集積があって、産業機器の開発や部材の生産が進んできたのでしょう。つまり、タカ食品工業株式会社が生み出し食品製造機械の誕生をバックアップしたものと推測しています。

個食ジャムは、多様な種類が製造されていました。有名なものは「イチゴジャム」ですが、他に、「リンゴジャム」、それらの「ミックスジャム」、「ブルーベリージャム」のほか、ピーナツ、マーマレード、チョコレート等多彩にありました。さらに、米飯用か、つくだ煮ノリも開発されていました。これらは、個食用の袋に入っていました。
この後、マスクをつけ、ローラーで上着の糸くずなどを取り除き、エア室を通り抜け、製造ラインの部屋に入りました。

初期の機械が残されていました。
ジャムとピューレについて
AI検索で調べると、以下の説明になっていました。
ジャムとピューレはどちらも果物や野菜を加工した食品ですが、製法と食感が異なります。ジャムは果物を砂糖と一緒に煮詰めてペクチンなどで固めたもので、果肉感が残り、甘みが強いのが特徴です。一方、ピューレは果物や野菜を裏ごしして滑らかにしたもので、素材本来の風味を活かした仕上がりで、甘さは控えめです。
タカ食品工業株式会社では、ジャムとピューレの双方を製造しているとのことでした。
今回の視察ではジャムの製造過程を見ただけでしたが、機会があれば、ピューレの製造も見せてもらいたいと思っています。
今回のタカ食品工業株式会社の視察見学では、大塚直社長と投野工場長、それに会社の皆様に大変お世話になりました。重ねて御礼申し上げます。(続く)
#福岡県みやま市,#タカ食品工業株式会社,#大塚直社長と面談,#工場見学をさせていただく,#個食ジャム製造,#液体連続真空包装を完成(特許取得),#福岡県と栃木県に工場を配置,#学校給食,#町田市議会議員,#吉田つとむ,
吉田つとむHP 町田市議会議員 吉田つとむのブログ



コメント
[…] […]