視察報告書 町田市議会無所属会派 吉田つとむ 2025.10.29 提出
第 30 回清渓セミナー参加報告書 2025.10.22-23
場所:日本青年館ホテル
主催:清渓セミナー実行委員会
参加:現地出席21日、22日はオンデマンド視聴。
記載事項の次第について
<講演次第タイトル>
<講師と、講義の趣旨>
<講義に関する所感>
まずは、以下の3件、21日分を作成する。
- 現場から見た介護保険制度:小島 美里 氏(NPO法人暮らしネット・えん代表理事)

介護事業の厳しさが言われていますが、実際に介護事業を行っている小島 美里 氏(NPO法人暮らしネット・えん代表理事)の講演を聞いたものです。
小島 美里 氏の職業は、ネットで本人を見ると「作家」とあるものがある。現に講義では著作の紹介があり、相当数の発行が行われている本もあるということでそれにふさわしいかも知れないが、講義を聞いてみると、実際は介護事業者と言うのが最も適切なのだろう。
他方で、地元の東京都新座市(2025年9月1日時点で約16万6千人)の市議会議員を3期(12年)務めているということから、「ケア社会をつくる会」その介護事業歴活動を加味し、高齢者問題では現場の専門家と言えるだろう。
<講義について>
講義の概要は、以下のものでした。
介護保険の改定で、在宅が増加する見通し
介護事業:身体から認知症の増加に携行しているが、実際は身体中心となっている
健康寿命が延びても、健康期間は減らない現実 資料図を示し、実際の寿命も増えていることを示していました。
現状で、要介護2には認知症的な視点は含まれないが、
要介護3の認知症者が、外に出歩くことはない、できない状態であり、現場の問題は異なっている。
介護事業では、7%の利益が出ているというが、それは大規模事業所、サービス付高齢者住宅のことで黒字となっている。
一般事業者では、40%の施設が赤字となっている。効率が悪い分野を担当していることになる。
現実には、訪問介護なしの自治体が増える
事業所の閉鎖、休止が増える。
政党のアンケート 〇 × 反応なし(この政党は躍進)
与党は改定の再見直しに後向き、新興政党は反応なしという説明でした。
独居の訪問だとケアマネがやる、介護サービスをやらざるを得ない状況が起きている
そのために、一般の職業の方が、収入が高い、資格を取りたがらない状況となっている
と言うものでした。
ケア社会をつくる会では、以下のアンケートを各政党に尋ねており、その結果については上記の結論でした。
5.28どうするつもり!?介護保険
シンポジウム声明
1.訪問の基本報酬削減を、直ちに撤回すること
2.訪問介護の身体介護と生活援助を、一本化すること
3.要介護1・2を、総合事業に移行しないこと
4.介護報酬は、基本報酬を増額すること
5.ケアプラン作成は、引き続き利用者負担なしとすること
6.介護保険の利用者負担は、原則1割のまま据え置くこと
7.高齢者施設の職員配置基準を、緩和しないこと
8.介護保険制度を、認知症基本法に即したものにすること
9.介護人材不足を、直ちに改善すること
10. 介護保険の公費負担割合をアップすること
現下の問題を上記のテーマで問うたと言うものでした。
今後の介護保険に関する動向は、以下の状況と言うものでした。
介護保険次期改正に向けて
介護保険制度全般
① 介護保険証交付の時期
② 要介護認定の見直し
③ サービス提供体制について
全国を「中山間・人口減少地域、大都市部、一般市」に分
類、給付も分割
介護保険次期改正論点
① 利用者負担2割の対象拡大
② 居宅介護支援費に利用者負担を導入
- 要介護1・2の訪問介護、通所介護を総合事業に移行

<所感>
介護保険の関する対応では、国会と地方自治体の議員ではいずれも異なるスタンスがあるでしょう。介護を事業とするのは個別事業者であり、そこでは基本的に従業者を雇用して事業を運営しており、雇用者に対して確実に給料を支払う義務があり、その収支バランスが何より重要であり、その事業体の存続は多数の人々の生活を支えるものと考えます。
よって、地方議員にとっては、目前の自治体予算に対してどのように望むかが大きな課題であり、常に現実的な回答を用意せざるを得ないと考えています。
各政党に向けられたアンケート内容に関して、全部を肯定的にその賛否を示すのは簡単ですが、その社会基盤を維持するには多数の項目でふるい落とし、切り削ぐ対象があげるべきと考えますが、アンケ―トには応えなくとも、各自治体の条例や予算に関して、その賛否を避けるわけにはいかにと言うものでしょう。
各自治体で国民健康保険税額を含めて決定するわけですが、無限に負担額を増やすことは難しく、かつ、公費負担を増やすことも容易ではなく、今後は、介護保険では、その対象を限定することが迫られるのではないでしょうか。
その意味では、介護保険ができたのが2000年なのに、わずか四半世紀でその存続の基盤が揺るがされているのは、その制度設計があまりにも甘すぎたということでしょうし、その対策を講じなかったのは、あまりにも先を見越せなかったと言うものでしょう。
【講義タイトル:講師:講義の趣旨:所感】
- 社会の変化とこれからの学校教育:工藤 勇一 氏(教育アドバイザー)

日本の教育者。横浜創英中学・高等学校元校長。
教育再生実行会議委員や経済産業省「EdTech」委員などを務める。元2014年に千代田区立麹町中学校の校長に就任し、子どもの自律を重視した教育改革に取り組み、宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制廃止など、従来「当たり前」とされてきたことを覆した手法で有名となる。(大半をウキペディア参照して記載)
教育をテーマとした時には、たびたび登場しておられる教育者である。
<講義について>
工藤 勇一 氏が横浜創英中学・高等学校の校長になって取り組んだこと
経営方法を変える
第一希望に変換
中学と高校とは大きく変わっていた
どのような点が変わったかと言うと、それまでは受験者にとって第二志望、第三志望であった学校だったが、第一志望の学校に変わったという。
そのことはその先任学校で東京都麹町中学校の校長として赴任した時期に示されていた。
当時の麹町中学校も学区域では
大半は私立に行く 学校であったという。
取り組んだことは、
子どもたちが自分で考える
そのために、大半は教師と生徒の発案 となったという。
不登校と言うのは、
日本 韓国 中国の問題 欧米にはない というものであった。
それは、
学校教育法で学校と定義したもののみに支援をする対象になっている
アメリカ 教育の義務は学校に行くことではない。
ホームスクール制度がある
高校試験が無い 塾は無い
大学入試の方法が異なる 論文試験と面接
学力
ドイツ 学校に行く義務があるが、学校の種類が多い
国連からの勧告を受ける日本
インクルーシブ教育 子どもの権利教育
改善がされていない
若者調査 国や社会に対する意識
日本は世界で最も希薄
ヨーロッパは戦後に教育が変わった←以前は
自主性 当事者性を大事にする
ヨーロッパでは自己決定を優先する
中三 基礎学力の高さ 日本は世界トップクラス
欧米では、こどもが大人になったらどのような仕事をするかを考えた教育
日本は画一的でこのことが高等教育の成果に差につけている
必要なものは当事者意識を育てることと言う。
そうした観点から、講師は自主性と主体性の相違を唱え、自ら考える力を養うことをもとめいた。

<所感>
私は、公立学校と私立学校では、今後児童生徒の絶対数が減少することで、激烈な取り合いの時代になるという持論である。
町田市は公立小中学校を統合して、この児童生徒の絶対数が減少することに対応する計画を進めている。ただし、市内や近隣にある私立小中学校がどのような学校経営を図っているかには無関心を図っている。本来は、周辺の私立学校がどのような計画を持っているかを認識した上で対応するべきであろう。
工藤 勇一 氏の教育に関する考えでは、学校の運営、教師の児童生徒管理を効率化し、教師を教育に専念することに方針変更をしている。このことが功を奏したのであろう。その意味で、工藤 勇一 氏が打ち出した、宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制廃止などが現場教師にその事務的な負担軽減を図らせることになり、教師が教育に専念することになったという。
一般的に、教師の事務量が多いのは教育委員会に提出する書類が多いためで、その事務作業が教育の妨げになっていることは一般的に指摘されていることである。
町田市ではその対処はできていないと考えられるものである。
学校制度に関して本会議で質問すると、町田市は特に町田市教育委員会は偏狭で、域内の一部のフリースクーㇽとは交流があるというが、N中高等学校などとは全く交流が無いと言うが、町田市教育委員会が実状とは疎遠な環境で学校教育を考えていると見るほかないと 考えている。
工藤 勇一 氏の講義を聞いてみると、学校の無償化がより進めば、町田市の公立小中校に行かず、私立小中学校に行く児童生徒が増加するであろうということは容易に想像しうるが、町田市の教育委員会はその懸念を全く考えて判断されるものである。
講師は自主性と主体性の相違を唱え、自ら考える力を養うことをもとめいた。一方で、町田市の教育委員会は自主性を容認しても、主体性を発揮する児童、生徒を求めることは無かろう。
例えば、最近インタビューを受けた中学生は、社会(科)の授業で、一般ゴミに混入したリチウムイオン電池が原因での発火が相次いでいることを学び、それを自分の研究課題に選び、私(町田市議会議員 吉田つとむ)が言及をしていることをネットを通じて知り、その吉田つとむと行政担当者のそれぞれに対して、その原因を深掘りし、その解決法を探求しようとしたものでした。そのために、それぞれにアポイントを取り、それぞれに質問事項を提起するインタビューを計画、双方の承認を自力で取り、面談訪問を実現したものでした。この方法を持って主体性と言える行動である。
【講義タイトル:講師:講義の趣旨:所感】
- 子育て支援策の一歩先へ:奥 正親 氏(岡山県奈義町長)
<講師について>

奥 正親 氏は1986年に奈義町職員となり、総務課長を最後にして、2018年に退職して翌年19年の町長選に出馬し、初当選する。2023年に元職を僅差で破って現在2期目となっている。
<講義について>
資料を使った説明の概要は、以下のようでした。
岡山県奈義町は、平成の大合併で合併しない選択をする
■ 昭和30年 2月: 3村合併により「奈義町」が誕生
■ 平成14年12月: 合併の意思を問う住民投票を行い「単独町制」を決定
※投票率約75%(内 約70%が合併しないを選択)
■ 面 積: 69.52k㎡(東西約9km/南北10km)
■ 人 口: 5,420人 (2025.4.1現在) ※2022.4.1時点 5,725人
吉田付記:町のHPに掲載するPDF資料では、2020.1.1時点5,851人
■ 世帯数: 2,396世帯(2025.4.1現在)
■ 特 色: 自衛隊の日本原駐屯地がある。
西日本最大の日本原演習場14.66k㎡があり、
(奈義町分:11.94k㎡)=行政区の約2割を占める。
町域の2㎞四方の中に人口の8割が集中するとある。
世界的な建築家・磯崎新設計・プロデュースによる「第三世代の美術館」として開館。
無駄遣いと大きな批判を浴びるが、評価も受ける。
世界的な建築家・磯崎新設計・プロデュースによる「第三世代の美術館」として開館。「大地」「月」「太陽」と名付けられた3つの空間作品を常設展示した、体感型美術館の先駆け。自然・アート・建築を一体化した新しいタイプの美術館。年間を通じて併設ギャラリーで企画展を開催するほか、常設作品の中での音楽やダンスイベントを実施。最近ではインスタ等SNSの影響で連日若い女性を中心に大勢の入館者で賑わう。
保育園、幼稚園2園を統合して、定員250名のこども園
「なぎっ子こども園」を整備
整備費用 約17億円
(うち過疎対策事業債 約14億円)
*吉田付記:県費分の記載が無く、県費の充当があろう。
耐震性、省エネ、多様な学びの場、快適な学習空間を
備えた中学校の校舎を改築
敷地面積 約32,100㎡
校舎床面積 5,062㎡
整備費用 約20億円
(うち過疎対策事業債 約14億円)
吉田付記:過疎対策事業債は、地方交付税措置の対象とされ、大半が国の支出で賄うことができる
空き家対策はなかなか見つかっていない。
令和元年の合計特殊出生率「2.95」を記録
この話題は全国に伝わるが、主な取り組みとして以下の点が挙げられている。
(主要施策)
①切れ目ない妊娠・出産・子育て支援
・妊婦健診費用・出産費用の助成
・助産師・保健師による妊娠期から産後までの伴走支援
・「なぎチャイルドホーム」による親子の交流・相談支援
②経済的負担の軽減と教育環境の充実
・保育料・給食費の無償化
・小中学校の学用品補助、ICT教育・英語教育の充実
・放課後児童クラブの拡充と延長保育の充実
③若者の定住と住宅支援
・子育て世帯への住宅取得・リフォーム支援金
・移住・定住相談窓口の設置と積極的な情報発信
・空き家活用支援などによる若年層の移住促進
④地域ぐるみの子育てと安心な暮らし
・町内ボランティアや地域団体が子育て家庭を見守る仕組み
・高齢者の生きがいづくりと世代間交流の推進
・災害時にも子育て世帯を支える地域ネットワーク
⑤町民参加と共創のまちづくり
・子育てや教育のテーマで町民会議・意見交換を実施
・「町民一人ひとりが未来の創造者」という理念の共有

<所感>
岡山県奈義町の例にあるように、子育て環境の向上と言うのは、行政が確固たる方針を持てばできるという見本の自治体ではないでしょうか。
東京都と異なり、どの自治体にしても財源を無限に持っているわけでもなく、また、打ち出の小槌の税収が確保されるわけでもないために、投資的な事業を行っても、それが反映するわけでもないということであろうと考えます。
大型事業である、こども園と中学校の建て替えに費用の大半を「過疎対策事業債」を発行して成り立っていますが、それは国の地方交付税措置の対象とされ、大半が国の支出で賄うことができるものであり、国の財政を良く習熟した上での計画と思われます。
その点、町田市が進めている小中学校の統廃合計画の学校建設は国の補助がどこまであるかを十分に勘案しないで進行させている事業(無所属会派の新井議員が指摘)であり、行政機関の財政に対するスタンスの相違を改めて見出したものです。つまり、岡山県奈義町は地域の特性を考慮した施設の建設を計画し、町田市は、学者中心の町田市未来づくり研究所の将来推計に従って、画一的に学校配置も縮小化する計画を推進中です。
上記の岡山県奈義町の子育て事業の展開を見ると、東京都の導入計画に先行する内容が多いと思います。最近の東京都の無償化実施の事例がこの岡山県奈義町の子育て事業の個別事業に表れています。
岡山県奈義町の特徴では、町内に自衛隊基地を抱えていることである。おのずと人員規模は明かされていないが、その日本原駐屯地は中部方面特科連隊第3大隊を擁し、相当数の隊員を配置されており、その隊員は安定的に定住した地域住民となっている。さらに中四国地区最大の演習場を併設している。それらは一般の過疎地とは全く様相が異なると言えるだろう。
また、町内には東山工業団地が建設されており、交通条件として、中国自動車道美作IC13km・国道53号線1.5kmの距離にあり、奈義町が建設したものである。造成済(平成3年度完了で、開発総面積は52.8ha、工場用地面積は383,900平方メートル(116,130坪)
分譲区画18区画 ※全区画分譲済となっており、最終更新日時:2021年6月30日の記事では、700人が就業すると記載されている。
こうした先人の取り組み、定住増につながる施策も、今の奈義町の出生数の高さを支えるバックボーンになっていると考えるものである。
ただし、人口減の歯止めに至るには、その増加数レベルでは追い付かず、その対策がどのようにたてられているか、話を聞いた範囲の中には含まれていなかった。
奈義町の出生数と合計特殊出生率(町単独単年)の推移(奈義町のHP掲載資料)
https://www.town.nagi.okayama.jp/gyousei/kosodate_kyouiku_bunka/ninshin_shussan_kosodate/kosodate/documents/syusshouritu.pdf
以降はオンデマンドで視聴のため、オンデマンド予約希望者への通知後に視聴して後日提出となります。
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