政治家の競争

少し一般論を。

政治家は政治がやりたくて政治家になるわけですが、そのためには選挙という関門をくぐらなければならない。選抜競争に勝ち抜かなければならないわけです。しかし、これは文字通り門をくぐっただけ、本当の競争はバッジをつけてから始まります。

政治をやる、ということの目的は当該団体の意志決定プロセスを自分の思い通りにうごかす、ということです。当該団体の意志決定に際して自分の思い通りに決定する、あるいはさせる。

政治家の数だけ「思い通り」にしたい人がいるわけですが、実際は初心を忘れて骨抜きになっている人がたくさんいます。こういう人は政治とは話し合いだとかなんとか自分にとって都合のいい戯言を信じて、あるいは信じた振りをして議会活動にいそしみます。もちろん意志決定にあたってはこういう人を無視するわけには行きません。
何といっても民主主義は頭数が勝負、かって誰でしたか、「民主主義は頭を叩き割り合う代わりに頭数を数えるのだ」と喝破したえらい人がいましたですね。

なにやらとりとめない話になりましたが、政治家たるもの自分の意志つまり我意ですね、これを団体の意志とすべく立ち上がったわけですから、並み居る同僚政治家を後目に我意を団体の意志とすべく手練手管を駆使して団体に押しつけなくてはならない。

政治というのはそういうプロセスでしょ?

「俺の意見を団体の意思に」といったことを考えている人が政治家の数だけあるとすれば、政治の世界は「競争」の世界、マーケティングの世界ですね。



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