この記事は、2)都議選、参議院選挙の結果の分析から、来年の地方選挙を見通す2025.07.22 の続きに相当します。
今回は、自民党などの政党の選挙傾向を観たいと思います。
自民党は選挙区も比例区を大幅に得票を減らしています。
オープンしている、かつ活動もしていることですが、参議院比例区に関して、私は自民党の山東昭子参議院議員(現職8期)を応援していました。一度、一時期、山東事務所の地域担当スタッフを務めさせていただいたことから、その後の選挙ではボランティアで応援してきたものです。今回も同様でしたが、比例区の当選圏に入れず、9期目に至らず落選でした。 残念に思っています。

自民党は選挙で、東北九州の1人区で立憲民主党に負けたり、その他の選挙区でも参政党に足元をすくわれるところがあり、大阪のような大人数が通る選挙区で議席を失うケースもありました。比例では、合区選挙区に2名分が取られ、実質10人が比例で当選するに過ぎないところの中での選挙でした。当選者を見ると、郵政や農業を基盤とする候補者とIT事業で安定した得票を続ける山田太郎参議院議員のような人材が当選者でした。あるいは、北海道で独自の地盤を有した鈴木宗男前参議院議員(比例では維新で当選していたので、選挙前に離党して議席無しで自民党入党する手続き)のような人材は選挙当選を継続しました。
自民党の落選者を見ると、特定団体の組織代表ではない候補(現職議員、あるいは前回まで衆議院議員)が幾人も落選しています。以下、佐藤正久、赤池誠章氏、杉田水脈、和田政宗、長尾敬元、中田宏の各氏のような人物ですが、いずれも特定利益団体の候補ではない人物です。佐藤正久氏は自衛隊の出身ですが、自衛隊は組織候補の形態をとることは難しいと言えますし、杉田水脈氏は安倍元総理に気に入られ、維新の当時は当選できなかったものが自民党の衆議院中国比例単独で当選を重ねたもので、いざ個人票となると、ほとんどなかったと言えましょう。昔から顔を知っている議員(交流は無い)である、中田宏氏は他党から来たものですが、自民党比例で当選回数を重ねると支持の組織団体との希薄になる(組織内候補では無い)場合もあり、かつ、前回が繰り上げ当選であったので、その防衛策が無かったと言えましょう。
立憲民主党の場合は、選挙区で自民党の競い合いでは良い戦いを示していますが、比例区は決して芳しいと言えない戦いでした。都知事選挙に出て落選した蓮舫氏が参議院比例に出ることに芳しくない意見がありました。実際に出てみると、相当数の得票を出していますが、組合の組織内候補を一名落選させており、後味が悪い結果になったといえましょう。
国民民主党の場合は、話題候補を移入しています。維新と揉めて、維新の議員から転げ落ちた人がいましたが、その足立康史氏をスカウトし、最終的には連合にも対立することなく、全国比例区の候補者にリストアップしました。結果、労組の組織内候補は全員当選し、さらに足立康史氏もともに当選しています。国民民主党の比例区の得票増に貢献していると言えましょう。
公明党は大幅な得票減となっており、重点の現職議員を2名も落としています。目玉候補など立てない組織戦略でしたが、厳しい結果となっています。
日本維新の会の場合は、改選数に比べ、+1となっており、執行部は6名の当選が最低と言っていたために、その数字はクリアーしています。ただし、自民党と交渉関係にある国民民主党や、あるいはそれを否定していない参政党が大幅に得票、当選者を増やしたことで、勝利感はゼロに等しいでしょう。その上に、維新で議員の道を断たれた足立康史氏を国民民主党がスカウトし見事に比例区当選を果たさせました。一方で、参政党は維新で立候補の道を断たれた梅村みずほ参議院議員をスカウトし、選挙前の重要時期に参政党5人目の現職議員となっており、参政党が注目される上で、重要な役割を本人が果たし、参政党の選挙戦に大いに貢献しました。さらに、梅村みずほ候補は参政党の中で1位の得票数を書くとしており、候補者としても票を稼げる人材であったことが明らかになりました。
なお、先に日本維新の会は、比例区選出の鈴木宗男参議院議員を追放していましたが、この人材を自民党が引き込み、選挙直前に議員辞職を図った形で、所属政党の移行を完了させ、参議院比例区選挙では13万票余の得票を得て当選しています。ちなみに、この得票だと維新ではトップの当選者に相当します。このことを考えると、維新は他党(自民党、国民民主党、参政党)に選挙に強い人材を供給した政党ということになります。今後も、党運営、組織体質で離党者が出た場合、議員経験者として他党からスカウトの対象になるのではないでしょうか。
日本保守党の場合、得票総数2,982,093票で、トップの北村晴男弁護士は 975,122票も獲得しています。もし、北村弁護士をスカウトしておらねば凡庸な選挙結果(得票率2%に至らなかった可能性)になったかもしれません。
そのことは、社民党がラサール石井をスカウトし、比例の候補者に据えたのが大きな意義がありました。なんと、得票率2%以上をクリアーしたのです。
他方の共産党は不振でした。11人の参議院議員がいたものが今回は3名(選挙区1名、比例区2名)しか通らなかったので、比例区の当選者数でいうと、れいわ(比例3名)より少なく、日本保守党(比例2名)と同じ、票数は日本保守党(5.0%)、日本共産党(4.8%)となっており、共産党は保守党以下の得票しか得られなかったという結果になります。
日本共産党の得票の減少は傾向として出ていました。それを対処できないということは、思想や政策を別にすれば、「組織が機能していない」、あるいは、「組織が劣化している」と考えるべきものでしょう。つまり、当事者たちが一生懸命に活動しても、組織の拡大も無ければ、集票も少なくなるというのが実情でしょう。今後は大きく支持や得票が増加することは期待薄であり、衆議院議員選挙が行われても、参議院選挙と同じ低落傾向が起きてくるでしょう。
その他では、「チームみらい」という新しい政党(政治団体)が誕生しました。リーダーはそれほどの知名度は無かったのですが、都知事選挙に出たことから、IT分野に長けているという評価を生み、今回の参議院1議席を確保できたものです。

こうした条件がそろったところで、来春早々には、日野市議選(定数24名)、町田市議選(定数36名)が予定されています。新しい政党、政治団体、あるいは優勢だった政党がその力を地方選挙でも発揮する場が提供されます。
先に、紹介したように、新興政党が最初に地方選挙で議員を誕生した選挙区でもあります。政党側で人材が見つられない場合は、外部で探すことも可能です。とは言え、間違っても、三か月の生活実態を確保した上で挑戦するべきでしょう。この間、既成政党から新興政党まで、幾人もの候補者がその期間不足、不在状態を問われ、当選を不意にする事例が起きています。変なことで、人生をたがえるかもしれません。もっとも、もともと住んでいた、変わらず、この街に住んでいた、そこで政治の問題意識を持った、そうした人物が立候補すれば、当落は別にして何の問題も起きない
わけです。
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[…] この記事は、3)都議選、参議院選挙の結果の分析から、来年の地方選挙を見通す2025.07.2… の続きで、都議選や国政選挙で有利な結果を出したとて、翌年の地方選挙に好調な結果を生みだすとは言えないことをいくつか指摘していました。この点を深めるとともに、統一地方選挙の一年前に当たる、日野市議選、町田市議選の動向がそれからの選挙に大きな影響を与えてきたことを述べました。もちろん、その間に、衆議院選挙が行われる可能性があり、そのことによって、関係政党やそれまでに基盤を気づいてきた人材の活動成果にも影響を与えるかもしれませんが、それは天命の一部と理解した方が気が楽でしょう。 […]