「町田市民病院視察見学」
本日は町田市の医療の中核を担う町田市民病院を訪問し、服部事務部長からお話を伺った後、病院内を見学させていただきました。

町田市民病院の大きな強みとしては周産期母子医療センターとして新生児集中治療管理室(NICU)を備え、ハイリスク妊娠に対する高度な医療を提供している点が挙げられます。出産年齢の高齢化に伴い、リスクの高い出産も増えていることから、周産期母子医療センターの需要は高まっていると考えられますが、都内における分布に大きな差があるという現状を伺いました。特に区中央部ブロック(千代田・中央・港・文京・台東)では計65床あるのに対し、多摩ブロックでは計63床となっており、多摩地域の人口が区中央部ブロックの四倍あることを考慮すると大きな差があると言えます(東京都保健医療局ホームページ参照)。文京区、港区エリアに大学病院が集中しているというのが大きな要因と考えられますが、区中央部が多いというよりも、多摩地域に足りていないという見方の方が適切なのかもしれません。

また、手術室にはダメージの少ない手術を可能にする内視鏡手術支援ロボットのda
Vinciも導入されており、対象となる疾患も増えているとのことでした。ロボット手術は術後の回復も早く、精密な作業が可能なことから患者さんにとって非常に魅力的な選択肢になると感じます。一方で若手の外科医にとってはロボット以外で手術をする機会が少なくなることから、従来の外科技術を養うための経験を得るのが難しくなっていくのではないかということも憂慮しております。

現代の医療体制の課題
服部事務部長に様々なお話を伺う中で様々な医療の課題を認識することが出来ました。はじめに急性期病院での経営の難しさについてお話していただきました。救急医療、周産期医療、小児医療はコストがかかる一方、決して打ち切ることのできない領域でもあります。そのためこのような領域を担当する急性期病院では赤字を出さないことはほぼ不可能に近く、行政が補填するというのは避けられないことなのだと感じます。

また、医療機器は海外企業のものが多く、円安や原材料高騰の影響による材料費の増加も大きく影響していると伺いました。国内企業の競争力を高めていく必要があると思いますが、日本では国が診療報酬を決めるために企業にとっては利益を回収しやすい市場であるとは言えません。国内企業が開発研究に資金を投じ続けることの出来るような環境を作っていくことが今後の医療コストを抑える上で欠かせないと考えます。
医療にかかるコストは増える一方、それを負担する人口は減ってきてしまっており、この流れは止まりそうもありません。どのように生まれ、どのように死んでいくのが幸福なのか、現実と理想を擦り合わせながら考えなくてはならないと感じます。

〇吉田つとむのコメント
いよいよ、医師の国家試験が終了し、この日からインターン研修日程を開始しました。ある意味、森田さんは1日にも休むことなく、試験体制からインターン研修日程に入ったというスケジュールを設定したわけです。
前回の1月20日に日程スケジュールの計画を建てたことで、これからのインターン日程も順調に進めることが出来るものと思っています。
ただし、計画は計画であり、どこで未達のスケジュールが発生するか分かりません。少し、多めの日程を確保し、より、高い目標を設定したいと思います。
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