長雨の続く日の読書です。今回は「未完のファシズム」(片山杜秀著)2020.7.15を読み始めました。2012年の作で、同じ年に3か月後には3刷となっており、相当の人気があったのでしょう。人によっては、私がこの間、自衛隊の陸将補まで務めた松村劭氏の「戦争学」の本を何冊か読んできましたので、合わせて、一体に何を始めたのかと気になる方もあるでしょう。
さて、「未完のファシズム」では、戦前の戦争で、第一次世界大戦における日本のかかわり、日本軍の行動が書かれています。私は、若干、その当時の戦争に関して承知していますので、出てくる文語体の資料部分の読みづらさはありますが、全体にはスムーズに読んでいけそうです。日本は、日清戦争、日露戦争で勝利を得て、朝鮮を支配下におい、それを併合しています。また、中国の東北地方では、遼東半島まで進出するつもりでいるのですが、列強(主要には、ドイツやアメリカ)の動きがあってそれほど芳しくない経過を取ってきています。
日清戦争、日露戦争では、大国を相手にして良く勝った、海戦を除いて、日露戦争の白兵戦の印象が強い日本軍ですが、第一次世界大戦に参加した日本軍は、そのイメージとは全く異なった、物量戦、最新兵器の果てなき投入であたっと片山杜秀氏は、資料をいくつも出しながら、述べています。
ところが、第2次世界大戦(太平洋戦争)になると、日本軍は精神力が優位に扱われ、物質主義は薄らいでいきます。端的な言葉が、「日本人はなぜ天皇陛下万歳で死ねたのか」がありますが、これは日清や日露で叫ばれたのではなく、時代が下がれば下がるほど顕著になったと記していますが、一般には、「ほんとにそう?」と言われてみれば、特攻隊のことを多くの人が思いだすでしょう。#雨の日の読書,#未完のファシズム,#片山杜秀著,#日清戦争,#日露戦争,#第一次世界大戦,#白兵戦,#戦争学,#町田市議会議員,#吉田つとむ,
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コメント
[…] 日本は、日清、日露の戦争を経て、欧米列強に続く国威を示しました。日本軍が強力になったと言えましょう。ただし、国力が強くなったと言えるかと言えば、そこまでは全員がうなづくものではなと言う点では、誰しも共通しているのではないでしょうか。雨の日の読書を続けています。 […]