医療分野の講演(2演題)を聞く、第17回地域医療政策セミナー2023.10.31全国自治体病院都市議会協議会の主催でした。町田市を含めて全国の271自治体(市町村や一部事務組合)が公立病院を持っています。そうした病院を持つ自治体の議会で協議会を作り、公立病院がどうあるべきかを考えているものです。
この日は、以下の2名の講師でした。いずれも現役の方でした。
「地域包括ケアシステムを支えるICTの仕組みづくり」
名寄市立総合病院情報管理センター長 守屋 潔 氏
「食支援の京のまちづくり ~新たな産業連携の試み~」
愛生会山科病院 消化器外科部長 荒金 英樹 氏
まず、「地域包括ケアシステムを支えるICTの仕組みづくり」
名寄市立総合病院情報管理センター長 守屋 潔 氏 の講演は、人口過疎地帯で、中核的な病院が中心となって広域で連携がとられています。道北エリアのため、この道北地位では公立病院でも専任の医師が1-2名しかいない施設が大半となっています。そこで、緊急ではヘリコブタ―が使われています。そうした意味からもITCはここでは欠かせないツールになっており、その連携は自治体が中心になっている。しかも、そのネットワークの運用管理の責任者は、外部招へいの民間出身IT技術者が就任しており、その当事者が今回の講師になっている。
他の一人の講師とテーマは、「食支援の京のまちづくり ~新たな産業連携の試み~」
愛生会山科病院 消化器外科部長 荒金 英樹 氏 となっており、
京都市山科区内の民間病院の方でした。
摂食嚥下障害の改善に取り組んでいる人物です。摂食嚥下障害と言うのは、特に高齢者に見られるもので、食べること、飲み込むことの障害のことで、上手く食べられない、飲み込めない状態とされています。ものをのどに詰まらせ、気道を塞ぎ、窒息に至ることが起きるものです。従来、歯科分野で注目され、かむ力を減退させない、ものをかむ力を回復させることの重要性が提唱されてきました。
今回は、医師の立場を超えて、歯科医師、管理栄養士、薬剤師などが広範囲に連携する体制(京滋 摂食・嚥下を考える会)を構築し、嚥下障害のある人にも、流動食ではなく、より、一般の料理にそった食べ物を改良して、食べてもらう取り組みが様々に展開されていました。京滋とは、京都府と滋賀県を含んだ領域で共通の生活圏を作っているものです。
一番目立った料理では、京料理を嚥下食プロジェクトとした立ち上げ、料亭職人にそれを現場感覚で開発する取り組みが進められていました。京都のお茶、和菓子、お酒や豆腐の嚥下食プロジェクトが各分野の地元企業の参加で進められていました。当然、器の改良も同時進行で展開されているという説明でした。産業界・企業に、事業として成立させようという試みが進行しているのが特徴でした。
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