昨年の台風15号、19号の台風で最も重大被害を受けた一つが、宮城県丸森町です。阿武隈川流域の自然豊かな農業地帯でしたが、台風の豪雨で町のほぼ全域が水没し、人命にも甚大な被害をもたらされた地域でした。私はその丸森町前町長の渡辺政巳さんと、清渓セミナーという地方議員研修セミナーで一緒に勉強しており、あるいは、もう一つの縁があって、水害被害が起きた後で、当地を初めて訪れました。その際、随所を見て回りました。2020.4.20
その土木建設資材の素材製造工場(道路側溝用コンクリートブロックを内部から補強する等の溶接金網の製造工場)を訪れ、建屋と設備に壊滅的な被害を受けた工場も見せていただいたことがあります。中里工業株式会社と言い、若い社長でした。私が訪れた際には、建屋の中の整理の最中で、再建までまだまだ期間を必要とするだろうなと思いました。*溶接金網は土木資材、あるいは建築現場床面で多用される資材で、私は前者の土木資材の一種として、30歳前半に九州・福岡で土木資材販売会社に務めていたことで、その製造工場(筑豊金網工業株式会社)に訪れたことも、その製品を車に積んで土木工事現場配送をしたこともありました。
さて、話は戻って、その中里工業ですが、昨年の台風19号の被害にあった際、いち早く再建を決め、その準備が進められているということで、メディアの取材も多いようです。都度、地元のTV,新聞にも何度か取り上げられていますが、2020年4月19日のNHK総合午前の「明日へつなげよう」情報コーナーで、その中里工業と中里社長が工場内の現場取材を受ける直近映像が流されました。本来は、すでに工場が稼働しているはずの時期にまだまだ本格稼働ができないでいました。
それは、中国で発生したコロナウイルス感染の大流行で、まず、中国から設備機械部品が入荷しない、できないという状況が続いているというニュースでした。また、せっかく中里工業の中里社長が決意して再建に向かって頑張ってきて、さらに社員の方々も操業再開を期待してやっと開始できるという直前で足踏み状態になっているというものでした。一部は手作業で仕事が進められているようですが、基本的には装置した機械を使って作業を行い、製品を作り出すものです。実質的な再建は延び延びになりそうでした。
さらに、コロナウイルス感染は、中国では落ち着きの兆しを見せたものの、日本国内では、7都府県、次いで日本国内全土に、緊急事態宣言が発令される状況になりました。人の移動が難しくなり、その影響で大手ゼネコンが一斉に操業をストップする事態が発生し、現場の動きが止まってしまう状況になりました。そうした社会的・経済活動全般の苦境が、宮城県丸森町の製造企業の復興を遅延させる影響を与えていることがくっきりと伝わりました。
コロナウイルス感染が収まることと、台風被災地の復興、取り分け、工場再開で地域の復興支援ができる中里工業の皆さんが明るい顔をして、就業できる日を期待を込め、祈念しています。#台風被害企業,#復興努力,#コロナウイルス感染,#物流ストップ,#宮城県丸森町,#溶接金網,#清渓セミナー,#中里工業株式会社,#町田市議会議員,#吉田つとむ
コメント