既に、メディアでも話題になっているのですが、大きなニュースでは、公明党が取りこぼした候補者は複数になったことがあります。特に、東京都内で目立っています。公明党の場合複数の候補者が擁立されますが、候補者によって得票数のばらつきが生じていることは、町田市議選の例に取って前から説明してきたことですが、組織政党にとっては大きな問題であろうと見ていました。今回はまとまった候補者の落選が生じたのは、練馬区議選でした。
令和5年4月23日執行 練馬区議会議員選挙 開票結果(練馬区)
この表を見ると、練馬区議選では、定数50人のところ、
公明党の候補は11名で、18位、28位、44位、45位、48位、49位、50位までの7人が当選した一方で、51位、52位、53位、54位と4名を取りこぼしています。順位、得票数の均衡差から見ると、「落選」を想定しないと見事な票割と言えます。私は知っている昔の公明党の選挙は立候補全員が上位にあって、落選の心配などつゆとも知らない選挙でしたが、時代が変わって徐々に票がばらける、相対的に下位の当選者もあるという状況が起きてきました。それが、近年は下位の当選者も相当あるという選挙も出ていました。それが今回は、大量の落選者を出し、他の候補も軒並みに下位当選と言う事態に陥っていました。
この事態は初めて見る状況ですが、共産党では度々起きていることですし、自民党はその選挙区で国会議員に不始末があった時などに、自治体議員選挙で、候補者が一度に何人も落ちるという事態が生じています。(*自民党では度々起きることなので、敢えて詳論は省きます。杉並区などもその典型でしょう)
公明党の山口那津男代表は、「日本維新の会系の候補が複数挑み、高得票で当選した。わが党もあおりを受けて全体の順位を下げ、届かなかった候補も出た」(「」部分は、産経新聞記事の表現を引用)とありますが、実態は大きく異なっていると言えましょう。すなわち、この練馬区議においては、日本維新の会は3名全員が当選ですが、決して上位ではありません。 実際には、初日から東京が地盤の音喜多俊政調会長が応援に入った上での選挙結果であり、維新が公明党にこれだけ大きな影響を与える理由には相当しないと言えます。ちなみに、他党の取りこぼしでは、自民党3,共産1,都民ファ1、立憲0となっています。むしろ、公明党の落選に大きな影響を与えたのは、ここでは立憲が取りこぼし無しと言う点と、諸派や、無所属の候補が上位にあって、公明党が安定当選する足場を崩していたのでしょう。ちなみに、練馬区議選のトップは国民民主党の3期目現職ですが、東京電力の組織内候補であり、「東電健在也」という状況の組み合わせと見ました。なお、玉木代表が初日に応援に入っています。
勝手な見立てですが、練馬区における公明党が打てる手は、候補者を大幅に減少させて、陣容を立て直すほかないのではないでしょうか。
日本共産党について、各地で取りこぼしを起こすのが共産党の特徴と言えるでしょう。
私が観察したには、千葉県船橋市の新人候補者でした。ツイッターを多用し、また、その行動も単独行動の演説パフォーマンスに特徴を出していました。ところが、船橋と言えば、志位委員長のおひざ元であり、その志位委員長が最終日に事務所を訪れたり、本人の街頭演説の応援についています。果たして、それが集票につながったかと言えば、一般の支持者を獲得するには全くプラスにはならなかったのではないでしょうか。組織固めならそれはそれとして理解し得ることですが、街頭で支持を集めるというには、志位委員長が強面のリーダーと目されている今は外向きには全く不向きになっているのではないでしょうか。また、この選挙区は県議選において、2議席を占めていたものが前回共倒れし、1名当選に至っているのですが、定数7で5位に終わっています。県議選挙の候補者としては勢いがなく、選挙運動としても単に守りのスタイルの選挙であったでしょう。守ることで勝てるとは言えず、むしろ、多数の候補者を立てている船橋市議選において、(そのことを新人の市議選候補者本人はよく分からないとしても、)選挙事務所を切り盛りした選対幹部が、今回の選挙の状況変化を全く理解していなかったと私は理解しています。*この私の言葉は、その選対幹部を除く関係者ならば一定の理解を得ることができるでしょう。外部の人間が見ると、せっかくのチャンスを組織(党首を含めて)が自ら潰したというのが、共産党選挙の特徴になっていると見ることができました。現に、大阪においては、「府会の1議席死守」をスローガンに、「1議席確保されてよかったよかった」と言う評価に終始していることでも、共産党勢力の後退が表れています。
都民ファーストの会は、どうだったでしょうか。大量の候補者(8人公認)を出したのは豊島区でしたが、その区は小池百合子都知事が衆議院議員として足場を固めた選挙区でした、結果として、豊島区長は取れたのですが、区議会議員候補は半数となる4名の落選者を生んでしまいました。4勝4敗と言うことになり、大きな痛手をこうむってしまいました。その他、無所属推薦が1名が出ていましたので、都民ファーストの成績としては、9戦して、4勝5敗と言う凋落の結果となっています。私は、複数の候補者が出た日本維新の会の元職候補の応援(当選しています)でした。以下の写真は参考添付です。吉田が撮影したものです。
その他にも取りこぼしがあり、小池百合子都知事の神通力が薄らいだと言えましょう。
以下は、中野区議選に立候補した、うちの大三郎候補(現職1期)は無事に再選を果たしています。中野区は、前の都民ハーストの会代表 荒木ちはる前都議の本拠地でした。中野区では4人の公認候補が出て、新人女性は2位につける好成績でした。全体で3人が当選し、一人が落選しています。うちの大三郎候補(現職1期)は当選者3名で中で下位ですが、唯一の現職議員として、仲間をリードするでしょう。
統一地方選の実態的総括②各政党、グループの取りこぼしについて2023.04.25は、これにて終了
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吉田つとむHP 前町田市議会議員 吉田つとむブログ
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