2020年2月19日、青森県八戸市の学校給食を現地で体験することができました。
ここでは、全域の市立小中学校を対象に、3ヵ所の給食センターで作った給食を、専用のコンテナに入れ、専用車両で配送して、学校内の保管場所に持ち込みされていました。ただし、ご飯(あるいは、パン、あるいは麺)は専門の業者が担当して直納していました。
目的の下長小学校に到着する寸前に、その学校入口から給食を配送してきたパネル式の専用トラックが出て行くときでした。さっそく、保管場所にご案内いただきました。
調理後、2時間以内で、給食となって児童・生徒の昼食に供されるとのことでした。
給食会社が雇用した専任の人(1-2名)=配膳員の方が搬送用のボックスから取り出し、クラス単位に仕分け、台車に乗せて、小荷物専用昇降機(ダムウェーター)というリフトで2F,あるいは3Fに持ちあげていました。1-2年生では、教室内まで持ち込み、持ち出しまで担当するとのことでした。他の学年は、それぞれの階の 小荷物専用昇降機(ダムウェーター)前に置かれた状態で、給食委員が自分のクラスの給食を、各々、持ち帰り、持ち出しまで担当するとのことでした。
市内全部の小中学校にこの 小荷物専用昇降機(ダムウェーター) が設置されており、近年で児童・生徒数が減り、コンパクトな校舎で済み、平屋建てのものが出てきて、その学校では、この昇降機の設置が不要になっているとのことでした。
所感
●学校給食の伝統
八戸市の学校では、昭和22年に学校給食が開始されており、児童・生徒の昼食は学校給食が前提となっていました。この学校での給食開始時期は確認していませんが、「下長小学校」は創立130周年の看板があり、市内での伝統ある学校の一つでした。八戸市では学校給食の供給は常識になっており、ただし、いくつもの変遷を経て、現在の給食センター供給方式 (後述) となったようでした。
●校舎の設備
学校内には、外部とつながる給食の保管場所が設置されており、出入りはカギを用いていました。内部には、搬送用のコンテナに、副食類を入れた汁食缶/給食缶(二重名称確認)や食器ごとにケースに入れて収まっていました。 配膳員の方がその扉を開けて、クラス単位に取り分け、台車に乗せて、ボックスを校舎の各階に通じる「 小荷物専用昇降機(ダムウェーター)に入れ込み、上層階への移動を行っていました。省力化を図り、児童・生徒を含めて階を移動して搬送することは無くしていました。
ちなみに、八戸市内では全て学校給食の供給が前提になっており、こうした台車ごと階を移動させることができる 「 小荷物専用昇降機(ダムウェーター)」がどこでも設置されているとのことでした。
なお、ネットで確認するすると、こうした 「 小荷物専用昇降機(ダムウェーター)」 のメーカーが自社の商品説明をしており、既存建物でも後から設置できる旨の記載がありました。要するに、自治体側の設置費用の勘案を別にすれば、新設から、リニュアルまで総合的にメーカーの供給体制がそろっており、そのセールスが行われているということがうかがえました。
●校内での仕訳と校内搬送の配膳員の役割
配膳員の方は、調理を委託受注する企業が採用した人が担当しているとのことでした。各々の学校に直接出向いて勤務する体制となっていました。各校に1-2名配置され、合計78名が働くパートタイマー形式でした。給食の副食が「専用コンテナ」に入れられてトラック搬入され、それを 配膳員 がクラス分ごとに取り出し、台車に乗せるやり方であるわけです。
下級生の小学校1-2年生分は、各クラスの教室内まで搬送する。3年生以上の小学生と中学生に対しては、校舎の各階に通じる 小荷物専用昇降機(ダムウェーター) を用いて、必要分をそのフロアーまで上げるやり方でした。
私たちが視察中に見たのは、この作業段階まででした。以下は、説明を受けたのみです。
昼の食事時間が終了後、それぞれの場所から、撤収し、保管室に置いている格納容器に戻し、一連の業務が終了するとのことでした。
* この八戸市の例と比較すると、 町田市で言う「弁当併用外注方式」の業者委託の注文給食弁当を食べる場合、各中学校の置き場まで生徒が個別に取りに行く時間、返す時間を要していますが、そのことによって、昼休みが無くなってしまうという問題が全く解消されていません。この所要時間の改善無くして、町田市の中学校給食の改善は見込まれません。
八戸市議会事務局、八戸市教育委員会、下長小学校の校長先生を始めとする先生方、配膳員の方、学校給食の委託業者の方等に大変お世話になりました。#青森県八戸市の学校給食,#学校内の保管場所,#下長小学校,#専用トラック,#小荷物専用昇降機(ダムウェーター),#配膳員,#町田市議会議員,#吉田つとむ,#保守の会
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