逗子葉山の日陰茶屋に夫婦で食事に訪れました。過去の事件に関する思いを動画にせてみました。現地撮影動画：吉田つとむ発見動画チャンネル：日陰茶屋事件～甘粕事件～博多人形～アナーキストについて2023.7.15のタイトルです。(日付を15日訂正)
私の説明は、「それ（日陰茶屋）は、歴史上、『密会の宿』として有名な旅館だよ」と説明し、さらに、「岡江久美子さんが主役のおかみ役で好演した、連続TVドラマの『密会の宿 くわの』の話題の元になったところだと思うよ」と私なりの解釈を示してあげました。
妻は日陰茶屋のことを全く知らなかったようで、ネットで検索すると、「CHAYA 日陰茶屋」として掲載があり、日本料理、フランス料理、喫茶、和・洋菓子製造販売を行う湘南地域のグループ会社である説明がありました。
それ以前のことでは、町田のひなた村劇団が「青鞜の女たち」と言うタイトルの公演（2021年）をそれを見せていただいたことがあり、青鞜社に参加した伊藤野枝に係る記憶がよみがえったことがあります。つまり、日陰茶屋事件と甘粕事件を同時に思い出し、前者では大杉栄（妻子あり）、神近市子、伊藤野枝の4者の愛憎と別離を思い返し、その後、大杉と伊藤（今でいう、夫婦別姓に近い）が憲兵隊本部にその場にいた家族（甥）もろとも連れ去れ、甘粕大尉によって虐殺された事件を思い出したわけです。日本の近代国家設立以降、今日に至るまで政治家・思想家で最も悲惨な境遇に陥った人が大杉栄であり、伊藤野枝でありました。何のかかわりもないはずの子どもまで憲兵によって殺されたわけです。
彼らの子どもは親戚に引き取られたのですが、その中の一人、魔子は福岡の親戚の元に身を寄せることになり、のちに立派な博多人形師になりました。そのようなことがなぜできたかと言うと、伝統的な博多人形業界の中に、井原末九郎・副島辰巳・青木弘のアナーキスト達が入り、その製造業者として商売を繁盛させる時代を創り上げる人物たちに支えられたからでした。
なぜ、そうした子細まで私が知っていたかと言えば、就業前に、大杉栄・伊藤野枝らの思想や人生を知っていたこと、自分が後からではありますが、その博多人形業界の中で卸屋業の会社に入り、それらの人と接する機会があったためです。ただし、そのことは井原末九郎氏以外とは一切語らず、他の人とは業務上の関係しか持ちませんでした。もちろん、それは伊藤魔子（その後、真子と名乗る。結婚して、青木真子）さんとは、人物的な話は一度もしたことがありませんでした。余計なことは語らず、思想的な縁故で商売を考えることをしたくなかったためでした。
井原末九郎氏とは、博多にいる間、時折あっていました。新しい政治運動のサラリーマン新党を作る運動に参加するあたりから、面談する余裕も、機会もない状態になりましたが、その訃報を聞いてお悔みにまいったこともありました。その後、打時間が過ぎて、業界が不振になり、店がたたまれたようでした。
それらの記述は、故瀬戸内寂聴さんの著作や、故松下竜一さん（九州在住で、「豆腐屋の四季」を出版し、TVドラマ化。社会運動家、のちに作家業に専念）の著作に表和されていることが詳しいでしょう。私は記述を商売にするような文才は無いし、（昔の言葉で言えば、）あくまで泥臭く生きており、商才も無いし、意外なことに地方議員を務めると言う才が出来ているのかも知れません。ただ、様々の場に、居合わせたことが数多くあり、その語り部としての役割があるようです。
前篇 妻の誕生日に合わせ、夫婦で葉山の日陰茶屋を訪ね、日本料理を食する。日本近代史の愛憎事件で名高い日陰茶屋事件は忘却の中にあった2023.07.13
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